第二種電気工事士に受験資格は無し!受験者の年齢データも公開
電気工事士の資格・試験最終更新日:
第二種電気工事士に受験資格はありません。年齢や学歴、実務経験などに関係なく、誰でも受験できる国家資格のため、取得しやすい資格であると言えるでしょう。
しかし、これから第二種電気工事士の試験を受けようとしている方の中には、
「実際にはどれくらいの年齢の人が受験しているんだろう?」
「誰でも受けられるとは言っても、試験が難しそう」
などと不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、第二種電気工事士の受験資格や、実際の受験者データ、第二種電気工事士の試験にまつわる基本情報をご紹介します。
第二種電気工事士の受験資格は?年齢制限など条件はナシ!
第二種電気工事士の試験には、受験資格がありません。
年齢や学歴、実務経験などの条件がないため、誰でも資格を取得することができます。
■ 第二種電気工事士の受験資格
年齢 | 不問 |
学歴 | 不問 |
実務経験 | 不問 |
ちなみに、第一種電気工事士は、試験自体は誰でも受けられますが、免状交付に際しては3年以上の実務経験が必要です。
一方、第二種電気工事士の場合は免状交付についても条件はないため、合格に向けた試験勉強さえすれば、誰でも免状を取得することができます。
第二種電気工事士の受験者ってどんな人?
第二種電気工事士の受験資格はありませんが、実際にはどのような方々が受験しているのでしょうか。
下記3つのデータから見ていきましょう。
年齢層
第二種電気工事士受験者の年齢層は下記のとおりです。
■ 第二種電気工事士 受験者の年齢層
年齢 | 割合 |
---|---|
10代 | 19.0% |
20代 | 25.0% |
30代 | 23.0% |
40代 | 18.0% |
50代 | 13.0% |
60代以上 | 2.0% |
※電気技術者試験センター公表の「電気技術者試験受験者実態調査(要旨)(令和4年度)」より推定
※第二種電気工事士の筆記試験の受験者を対象
このように数字で見ると、第二種電気工事士の受験者で最も多い年齢層は「20代」ですが、10代から50代までの割合にもそこまで大差はありません。
したがって、第二種電気工事士は幅広い年齢層が受験する試験であると言えるでしょう。
この要因には、「受験資格」と「難易度」が関係していると考えられます。
第二種電気工事士の試験には、年齢や実務経験などの受験資格がないため、何歳からでも受験することができます。
また、一般的に国家資格の中でも難易度は高くなく、正しい勉強方法と勉強時間を確保すれば、誰でも合格を狙えることから、多くの人に人気の資格になっているのです。
職業
第二種電気工事士受験者のうち、就業者の主な職業(勤務先)は下記のとおりです。
■ 第二種電気工事士 受験者の職業(勤務先)
職業(勤務先) | 割合 |
---|---|
電気工事会社 | 17.3% |
電力会社 | 1.2% |
ビル管理・メンテナンス・ 保守会社 |
11.1% |
電気機器製造会社 | 5.4% |
電気機器卸・小売店 | 3.0% |
電気通信工事会社 | 6.0% |
建設会社 | 9.4% |
ガス会社 | 2.2% |
官公庁・学校 | 4.4% |
その他の勤務先 | 35.7% |
※参考:電気技術者試験受験者実態調査(電気技術者試験センター)
第二種電気工事士受験者の職業(勤務先)で最も多いのは電気工事会社でした。
しかし、表のとおり、電気工事に関わっていない職業、つまり「実務経験がない」受験者も多くいます。
これらの方々の中には、電気工事業界へ転職するために第二種電気工事士を受験している方も多くいると考えられます。
第二種電気工事士の試験概要
第二種電気工事士の試験概要は下表のとおりです。
■第二種電気工事士の試験概要
項目 | 学科試験 | 技能試験 |
---|---|---|
受験資格 | なし | |
免状交付条件 | なし | |
出題内容 | 電気工事の基本知識 (学科試験範囲) |
電気工事の基本作業 (候補問題) |
問題数 | 50問 | 1問 |
合格ライン | 60点/100点前後 | 欠陥なし |
合格率 | 約60% | 約70% |
受験手数料 | ネット申込:9,300円 書面申込:9,600円 |
■2024年度 試験スケジュール
日程 | 上期 | 下期 |
---|---|---|
申込期間 | 2024年3月18日(月) ~2024年4月12日(金) |
2024年8月19日(月) ~2024年9月5日(木) |
学科試験日 (筆記方式) |
2024年5月26日(日) | 2024年10月27日(日) |
学科試験日 (CBT方式) |
2024年4月22日(月) ~2024年5月9日(木) |
2024年9月20日(金) ~2024年10月7日(月) |
技能試験日 | 2024年7月20日(土) または 2024年7月21日(日) |
2024年12月14日(土) または 2024年12月15日(日) |
第二種電気工事士の試験内容については、第二種電気工事士ができることは?試験・仕事内容と将来性を解説!で詳しく解説しています。
また、第二種電気工事士の試験日や申込み方法については、【2024年度】第二種電気工事士の申し込み方法と試験日|必須手続きと受験の流れを詳しく解説で詳しく解説しています。
■第二種電気工事士試験に関する記事
第二種電気工事士の資格取得に向けた対策まとめ
第二種電気工事士試験に合格するための、学科・技能試験の具体的な対策ポイントは下記のとおりです。
学科試験は過去問を中心に勉強!
学科試験は、過去問を重視し、繰り返し解いて勉強しましょう。
第二種電気工事士の学科試験は、過去に出題された問題と類似したものが多く出るからです。
過去問を少なくとも5年分ほど行えば、全体の出題傾向や特によく出る問題などが分かってくるはずです。
なるべく多くの過去問を解き、間違えた問題を中心に復習しておきましょう。
なお、移動中や休憩中などのスキマ時間でも過去問を勉強できるサイトがあります。
『工事士.com』の過去問クイズは15年分の過去問がクイズ形式で出題されるため、ゲーム感覚でより気軽に勉強できます。
学科試験対策の1つとして、ぜひ活用してみてください。
技能試験は候補問題を繰り返し練習!
技能試験は、事前に公表される候補問題を完成させられるよう繰り返し練習しましょう。
技能試験の問題は、13問の候補問題の中から1問出題されます。
そのため、候補問題をしっかり対策しておけば合格に近づくことができます。
具体的には、まずは候補問題の単線図から複線図を書けるようにしましょう。
その後、作業スピードを上げ、時間内にミスなく作業ができるよう繰り返し練習することが大切です。
よくある質問
この記事を読んだ方が気になる疑問をまとめました。
第二種電気工事士は何歳から受験できますか?
第二種電気工事士の資格試験は、何歳からでも受験することができます。
第二種電気工事士の受験資格は年齢不問です。
そのため、毎年10代の学生から60代以上まで幅広い年齢層の方々が受験しています。
第二種電気工事士は女性でも取得できますか?
第二種電気工事士の資格は女性でも取得することができます。
電気工事士の仕事は体力を使う作業も多いため、「男性が多い」というイメージをお持ちの方も多いかと思います。
しかし、近年は女性の活躍を推進する企業も増えており、実際に女性の電気工事士も増加してきています。
電気工事の需要拡大と、少子高齢化による人材不足により、今後さらに女性電気工事士の活躍が重要になってくるでしょう。
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学科試験を免除される条件は?
第二種電気工事士の学科試験が免除される主な条件は、「前回の第二種電気工事士学科試験に合格した方」または「電気工学の課程を履修した方」「電気主任技術者(第一種、第二種、第三種のいずれか)の資格取得者」です。
その他、免状条件は細かく定義されていますので、詳しくは「学科試験の免除について」をご確認ください。
なお、免除条件によっては、証明書類が必要な場合があります。
前回の学科試験合格者は証明書類不要ですが、申し込み時に前回受験時の受験番号を入力する項目があるため、事前に「免除情報の検索ページ」で確認しておきましょう。
第二種電気工事士は独学で合格できますか?
第二種電気工事士の試験は、独学でも十分合格を狙えます。
学科試験は暗記問題が多かったり、技能試験は候補問題が事前に公表されていたりと、第二種電気工事士の試験は予想外の問題が出る可能性が低いため、しっかり準備しておけば合格点を目指せる資格であるからです。
なお、独学を目指す上で最も大切なのは「スケジュール管理」です。
勉強を始める前に、まずは大まかな試験スケジュールを立てて計画的に勉強しましょう。
電気工事士として就職・転職する時の年齢制限はありますか?
電気工事士へ就職・転職する上での年齢制限はありません。
第二種電気工事士の受験資格も年齢制限がないため、何歳からでも目指すことができます。
実際の転職では、キャリア形成などの理由から20代・30代を中心に採用する企業もある一方で、「年齢よりも電気工事に興味があるかどうかを重視する」といった企業もあります。
したがって就職・転職活動時は、年齢を問わず、企業に「意欲」を伝えることが何よりも大切です。
しかし電気工事士の仕事は、体力を使ったり覚えることが多かったりと、年齢が上がるにつれ負担が大きくなる要素も多いことも把握しておきましょう。
電気工事士は実務経験なしでも就職・転職できますか?
電気工事士は実務経験がなくても就職・転職することができます。
実際の求人では、「資格・経験不問」といった企業も多くありますし、実際に異業種から電気工事士に転職したという方も珍しくありません。
しかし、未経験であっても第二種電気工事士の資格を取得していれば転職活動を有利に進めることができます。
第二種電気工事士の受験資格も実務経験は不問ですので、未経験の状態で資格を取得することも可能です。
まとめ 第二種電気工事士は誰でも受験できる資格!
今回は、第二種電気工事士の受験資格や、実際の受験者データ、受験する上での基本情報を中心にご紹介しました。
- 第二種電気工事士の受験資格はないため(年齢、学歴、実務経験不問)、誰でも取得することができる
- 第二種電気工事士の試験は、10代~60代以上の幅広い年齢層が受験している
- 第二種電気工事士の試験は、電気工事以外の職業の受験者も多い
- 第二種電気工事士合格に向けた対策は、「学科試験:過去問を中心に勉強」「技能試験:候補問題を繰り返し練習」
第二種電気工事士は受験~免状交付まで、年齢・学歴・実務経験の制限がないため、誰でも取得できる資格です。
そのため、電気工事系の中でも、特に目指しやすく人気の高い資格となっています。
第二種電気工事士を受験しようか悩んでいる方は、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
『工事士.com』は、電気工事士の求人サイトです。
第二種電気工事士の資格取得者を優遇する求人も多くありますので、試験勉強とあわせて企業探しも進めておきましょう。
試験が終わる前から転職活動を始めておくことで、ライバルよりも有利に動くことができます。
執筆者・監修者
工事士.com 編集部
株式会社H&Companyが運営する電気工事業界専門の転職サイト「工事士.com」の編集部です。
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