【1級・2級】電気工事施工管理技士の難易度と合格率を徹底比較!
資格 試験 対策
目次
「電気工事施工管理技士の試験ってどのくらい難しいんだろう…?」「1級と2級の差って何なのかよく分からない」「合格率はどのくらいか知りたい」
電気工事施工管理技士の資格を取ろうと思ったとき、試験の難易度や合格率ってやっぱり気になりますよね。どれくらい勉強すれば合格できるんだろう、落ちたらどうしよう ・・・ こういった悩みや不安を持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
結論から言うと、電気工事施工管理技士試験の難易度は「普通~やや難」くらいです。電気工事施工管理技士試験は、何年間も勉強をしないと合格できないような超難関の試験ではありません。正しい勉強をしてしっかり対策すれば一発合格も狙える試験です。この記事では、電気工事施工管理技士の難易度や合格率について詳しく解説していきたいと思います。勉強方法や実際に試験を受けた方の体験談などもご紹介しますので、是非参考にしてみてください。
電気工事施工管理技士とは
電気工事施工管理技士は、電気工事現場で施工管理をすることが主な役割です。 『仕事をする作業員や現場の安全管理』『現場の品質管理』 『工事の進捗管理』等を行います。電気工事に携わる方でしたら、 【職場でキャリアアップするため・給料UPを狙うため・転職で有利になるようにするため】というような理由から、 電気工事施工管理技士の資格取得にチャレンジされる方も多いことでしょう。
試験を受けようと思ったら、まず、自分に受験資格があるのかを確認しましょう。電気工事施工管理技士の試験には1級・2級共に受験資格が設けられています。保有資格や学歴等によって、試験を受けるために必要な実務経験年数が異なるので、確認する際は注意してください。
受験資格については、試験を主催している建設業復興基金 施工管理技術検定のHPで確認できます。なお、第一種電気工事士の資格をお持ちの方は、その時点で1級電気工事施工管理技士の受験資格が得られます。(実務経験は無くてもOK)
電気工事施工管理技士の受験資格を確認したい場合は、試験を運営している一般財団法人 建設業復興基金にお問い合わせ下さい。
【問い合わせ先】
一般財団法人 建設業復興基金
電気工事施工管理技士試験の難易度と合格率
1級試験と2級試験の合格率は、実はそれほど変わらない
電気工事施工管理技士の資格には1級と2級がありますが、試験の難易度や合格率にはどのくらいの差があるのでしょう。 まずは下記の表をご覧ください。この表は、1級電気工事施工管理技士・2級電気工事施工管理技士の試験の合格率をまとめたものです。
【1級電気工事施工管理技士 合格率】
H25 | H26 | H27 | H28 | H29 | H30 | R1 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
学科 | 45.8% | 35.6% | 45.1% | 46.0% | 48.0% | 56.1% | 40.7% |
実地 | 58.4% | 63.1% | 63.4% | 69.1% | 62.5% | 73.7% | 66.3% |
【2級電気工事施工管理技士 合格率】
H25 | H26 | H27 | H28 | H29 | H30 (前期) | H30 (後期) | R1 (前期) | R1 (後期) | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
学科 | 67.1% | 54.4% | 55.2% | 58.7% | 62.8% | 65.3% | 61.6% | 56.3% | 58.7% |
実地 | 44.9% | 39.0% | 40.4% | 41.6% | 40.0% | - | 43.2% | - | 45.4% |
一般的には2級よりも1級の方が難しくて合格率が低いイメージがありますが、電気工事施工管理技士試験においては、1級と2級とで合格率にそれほど差は見られません。 共に4割~5割程度に推移しています。電気工事施工管理技士試験の受験者は、約8割が電気の仕事に携わっている方です。施工管理者を目指す場合、まずは現場で施工管理の実務経験を積んだ後に資格を取得する、という流れが一般的だと思います。他のパターンとしては、電気工事士として工事の経験を積んだ後に、管理者にステップアップするという場合もありますよね。
現場経験が長かったり、第一種電気工事士の資格を持っている方ですと、2級は受験せずに1級から受験するという方も多いようです。 実際、ここ数年の受験者数を比較すると1級電気工事施工管理技士の方が2級電気工事施工管理技士を上回っています。
実際の現場では、1級電気工事施工管理技士の方が2級電気工事施工管理技士よりも大きな現場を扱うことが出来るので、1級電気工事施工管理技士の方が重宝されやすいです。更に、転職する際などにも有利になったり、給与が高い金額からのスタートになる場合もあるでしょう。ですから、1級電気工事施工管理技士の受験資格を満たしているのであれば、ぜひ積極的に試験にチャレンジしてみてください!
試験の出題範囲から分かる、電気工事施工管理技士の難易度
先程、電気工事施工管理技士試験の難易度は「普通~やや難」くらいだとお伝えしましたが、合格率が高いからと言って油断してしまうと確実に落ちます。専門の学校で勉強するような特別な対策は必要ありませんが、勉強なしでは合格は不可能です。逆に言えば、試験まで十分に勉強さえすれば合格可能なので、出題範囲をしっかり確認して対策しておくことが大切だと言えます。
試験の出題範囲と試験概要を下記にまとめましたので参考にしてください。
<電気工事施工管理技士 出題範囲>
学科試験 : 電気工学等、施工管理法、法規
実地試験 : 施工管理法
<試験概要>
【試験時間】
★1級
(学科)午前:2時間30分/午後:2時間
(実地)3時間
★2級
(学科)2時間30分
(実地)2時間
【解答方式】
★1級・2級共通
(学科)四肢択一のマークシート方式で解答
(実地)記述式で解答
【出題数・解答数】
★1級
(学科)出題数92問のうち、60問を選択して解答
(実地)出題数5問、全問必答
★2級
(学科)出題数64問のうち、40問を選択して解答
(実地)出題数5問、全問必答
【合格基準】
★1級
(学科)60問中、36問以上の正解が必要
(実地)正解率60%以上が必要
★2級
(学科)40問中、24問以上の正解が必要
(実地)正解率60%以上が必要
電気工事施工管理技士 試験問題の特徴は、必須問題と選択問題があることです。選択する問題がほとんどですが、必須問題もあります。過去問を見るとどの問題が必須になっているか確認できるので、繰り返し問題を解き、過去5年分の必須問題が解けるようにしておきましょう。同じ問題が出るわけではありませんが、問題の傾向を知ることができます。
選択問題においては、自分の得意な分野を選択して解答することができます。 試験勉強をしていると、自分の得意な分野・不得意な分野が分かってくると思うので、得意分野で確実に点数を稼げるように対策しましょう!
電気工事士、電気工事施工管理技士、電気主任技術者…電気系資格の難易度を比較
インターネット上で電気工事施工管理技士の難易度について検索すると、「電気工事施工管理技士と電気工事士ではどちらが難しい?」「2級電気工事施工管理技士と第一種電気工事士ではどっちが取りやすい?」「電気工事施工管理技士と電気主任技術者だったらどっちを取った方がいい?」などといった質問をよく目にします。
電気工事士、電気工事施工管理技士、電気主任技術者・・・どの資格も電気関係の仕事に活かすことが出来るので、試験の難易度が気になっている方も結構多いようですね。そこで工事士.comでは、この3つの資格の難易度や合格率などを比較してみました。
下記のグラフをご覧になってみてください。

第一種 電気工事士 | 第二種 電気工事士 | 1級電気工事 施工管理技士 | 2級電気工事 施工管理技士 | 第三種 電気主任技術者 | |
---|---|---|---|---|---|
H29 | 47% | 59% | 48% | 62.8% | 8.09% |
H28 | 50.3% | 58.6% | 46% | 58.7% | 8.55% |
H27 | 42.7% | 58.8% | 45.1% | 55.2% | 7.73% |
H26 | 42.9% | 59% | 35.6% | 54.4% | 8.43% |
H25 | 40.1% | 62.4% | 45.8% | 67.1% | 8.70% |
それぞれの資格で受験資格や試験の出題内容が異なるので、「一番難しいのはこの資格!」と断言することはできません。 しかし、電気工事施工管理技士試験は、『電気工事の基礎知識+施工管理の知識』が必要となるので、電気工事士試験よりもレベルが高くなると考えられます。 資格の取りやすさで言うなら、受験資格の制限が無い電気工事士の方が勝るでしょう。
電気工事士の難易度について詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にして下さい。
◎第二種電気工事士の難易度・合格率/勉強時間と方法まで
◎第一種電気工事士の合格率を調べて分かった、第二種との違い
また、電気工事施工管理技士と電気主任技術者には下記のような違いがあります。
電気工事施工管理技士…電気工事現場の管理をするための資格(受験資格あり)
電気主任技術者…受変電設備や電気設備の保守・管理をするための資格(受験資格なし)
※電気主任技術者の仕事内容
電気主任技術者は受験資格がなく誰でも試験を受けることが出来ますが、合格率を見て分かる通り、かなり難関の試験です。 受験者の約9割が落ちる難易度の高い試験で、 試験範囲が広いこともあり2~3年かけて勉強しながら取得するような難しい試験です。 一方で電気工事施工管理技士は、何年も勉強しないと合格できないような難しい試験ではないので、受験資格をクリアしきちんと勉強すれば一発合格も狙えるでしょう。
ここまで、電気工事施工管理技士の試験の難易度や合格率についてお伝えしてきましたが、結論として…【電気工事施工管理技士の試験は、何年も勉強しなければ合格できないような、難しい試験ではありません。】試験内容を理解して勉強すれば、合格に近づけると思うので、ぜひ積極的にチャレンジしてみてください。
電気工事施工管理技士試験の勉強方法
【「過去問を解く」⇒「間違った所を復習」】を繰り返すことで理解力も上がる
電気工事施工管理技士試験の対策として1番おすすめの勉強は『過去問を繰り返し解く』です。過去問を繰り返し解くと・・・
自分の苦手と得意を把握できる
試験問題に慣れることができ、本番で実力を発揮しやすくなる
という利点があります。自然に言葉が出てくるくらいまで繰り返し問題を解くことがベストですが、最低でも同じ問題を3回は解いてください。 確かこの問題は…と思い出しやすくなりますし、問題の解き方がスッと浮かぶようになります。
忙しいからそんなに復習している時間がないという方は、間違った問題を繰り返し解いてください。もう2度と間違わない!という気持ちになり、ミスを防げるようになりますし、自信にもつながります。そこまでしなくても大丈夫でしょうと過信するのは危険です!ちょっとの気のゆるみがミスにつながりますので、事前に対策をしてください。
工事士.comでは電気工事施工管理技士の資格取得を目指す方のために、電気施工管理技士 試験過去問題を用意しています。過去に実施された電気施工管理技士の学科試験の問題を、クイズ形式で楽しみながら勉強することが出来ますよ!電車での通勤時間や待ち時間の合間などに、気軽に利用してください。ご利用はもちろん無料です!是非試してみて下さい。
電気工事施工管理技士試験は、独学でも合格を狙える試験です。
「専門の学校に通わないと合格できないの?」「予備校にはやっぱり通った方が良い?」 こういった質問もよく目にしますが、電気工事施工管理技士試験は独学でも合格を狙える試験です。 市販のテキストや問題集を購入し、『過去問を繰り返し解く』勉強方法を行えば、十分に対応できると思います。ただし独学の場合は、下記のようなメリット・デメリットがあります。
【独学のメリット】
●自分のペースで、好きな時間に好きなだけ勉強できる。
●かかる費用は参考書の購入代くらいなので、他の勉強パターンより安く抑えられる。
【独学のデメリット】
●わからないことがあっても自分で解決するしかない。
●不得意な問題が続くと、勉強する気がなくなる。
●実地試験だけ不合格になった場合は、これ以上どう勉強すればよいのだろう?と悩む。
もし、試験勉強の途中でつまずいてしまった場合は、同僚や先輩にアドバイスを貰ったり、通信講座や講習などを利用したりするのもいいでしょう。電気工事施工管理技士の資格は、独学で取得する方もいれば、確実に合格を目指すために通信講座などを受講する方もいて、勉強スタイルは様々です。忙しい電気設備業界で働いていると、勉強時間を確保するのはなかなか難しいと思いますが、『1日30分だけ必ず勉強する』『仕事の休憩時間を勉強に使う』など、自分なりのルールを決めて勉強するだけでも、合格にグッと近づけると思いますよ!
試験勉強で大変だったこと、良かったこと
今回この記事を書くにあたって、実際に電気工事施工管理技士の試験を受験された方の感想や体験談を集めてみました。 今後、電気工事施工管理技士の資格取得を目指す方の参考になるお話もお伺いできたので、是非ご覧になってみてください。
【40代男性:1級電気工事施工管理技士受験】
自分は実務経験年数で1級電気工事施工管理技士の受験資格を満たしていたので、2級は受けずに1級にチャレンジしました。
一番苦労したのは、勉強時間を確保することです。
試験日までの約4ヶ月間、毎日2時間くらい勉強しました。仕事から帰宅してから勉強していたので、体力的なしんどさと、精神的疲労で結構大変でしたね。 でも、何としてでも合格したかったので、気力を振り絞って頑張りました。基本的に市販のテキストと問題集をメインに使って、 あとはケータイアプリやネットに掲載されている過去問なども活用して対策しました。
本番の試験では、過去問と似たような問題がいくつかあったので、そんなに手こずることなく終えましたね。 結果も無事合格。これでおそらく給料もアップするでしょう!
【30代:2級電気工事施工管理技士】
私は自分の力じゃちょっと合格するのが厳しいなと思ったので、講習会に参加しました。
もともと勉強が苦手だったので、講習会で先生に教えて貰って本当に良かったと思っています。
分からないことがあったらすぐ先生に質問できるし、試験問題の要点を詳しく理解することが出来ます。 講習会には自分と同じように、合格を目指して頑張っている仲間もたくさんいるので、孤独感もありません。なぜか自然とやる気も湧いてきて、 自宅での勉強もすごくはかどりました。勉強の仕方が分からない、集中力が長く続かないという人には、講習会に行くのは結構オススメですよ!
電気工事施工管理技士試験の申し込み方法
最後に、電気工事施工管理技士試験の申し込み方法についてまとめましたので、下記を参考にして下さい。
【受験費用】
(1級)学科:11,800円/実地:11,800円
(2級)学科・実地:11,800円、学科のみ:5,900円、実地のみ:5,900円
【申し込み方法】
電気工事施工管理技士試験の申し込み方法は、インターネットによる申し込みと書面による申し込みの2パターンがあります。試験を初めて受験される方は、受験資格等の審査が必要となるので書面申し込みのみとなります。願書を購入して申し込みの手続きを行ってください。詳しくは、試験を主催している建設業復興基金 施工管理技術検定のHPでご確認下さい。
電気工事施工管理技士の最新の試験情報を確認したい場合は、試験を運営している一般財団法人 建設業復興基金にお問い合わせ下さい。
【問い合わせ先】
一般財団法人 建設業復興基金
まとめ
ここまで読んでいただきありがとうございます。今回は電気工事施工管理技士の難易度や合格率についてお伝えしてきました。この記事を読んで、「ちょっと自信がついた」「試験受けてみようか」と思っていただければ幸いです。今後、電気工事施工管理技士の試験を受験される方の、ご検討を祈ります。
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