50代の電気工事士転職|年齢の壁は越えられる?
電気工事士 資格 未経験 転職・就職
目次
電気工事士への転職を考える上でどうしても気になってしまうのが、年齢制限の壁。求人情報を見ると、「35歳以下まで」「若い世代歓迎」といった言葉が目に留まることも多いですよね。しかし、40代のミドル層・50代のシニア層から、電気工事士を目指したいという方もたくさんいらっしゃるのが現状です。
そこでこの記事では、50代から電気工事士への転職を目指す方向けに、求人情報を探す際のポイントをお伝えしていきます。
また、別記事では、40代・未経験から電気工事士への転職を目指す際のポイントもまとめているので、そちらも是非参考にしてみてください。
50歳、資格なし。電気工事士への転職の壁
転職する時に、初めのステップは「求人を見つけて応募する」ことから始まります。 電気工事士の求人情報の中で、年齢制限はどのようになっているのでしょうか。 電気工事の会社に就職する際に、法律などによる年齢制限はありません。
年齢制限があるかどうかは、会社によって異なります。 では、実際に掲載されている求人から、年齢に関する応募条件を見てみましょう。
求人の応募条件 | 全求人に占める割合 |
---|---|
「経験不問」の求人 | 全体の約38% |
「資格不問」の求人 | 全体の約38% |
「年齢不問」の求人 | 全体の約27% |
「資格・経験・年齢不問」の求人 | 全体の約20% |
※ 2022年2月下旬時点で、工事士.comに掲載している求人情報を参考
上記は、2022年2月下旬時点で工事士.comに掲載している求人情報より算出した集計結果です。年齢不問の求人は、およそ27%。3件に1件弱の求人が年齢不問ということになります。これは求人全体での割合なので、地域ごとに見ると数値はまた変わってくるでしょう。
50代から電気工事士への転職を目指す場合、求人を探す際は、まず「年齢不問」の応募条件で検索をかけてみるのが良いと思います。
「50歳NG」などの年齢制限は基本的に禁止されている
「年齢制限があるせいで応募できない…」
「このご時世、若い人しか採用しないのでは?」
ミドル層・シニア層の転職者からは、よくこんな悩みを耳にすることが多いです。
しかし基本的に、現在は人材の募集・採用において、年齢制限を設けることは原則禁止されています。法律上では、平成19年10月より雇用対策法が改正され『年齢に関わりなく均等な機会を与えなければならないこと』とされ、年齢制限の禁止が義務化されました。
平成19年10月以前よりも年齢制限に対する意識は改善されている傾向にあり、40代・50代からの転職者でも応募はしやすくなっていると言えるかもしれません。
余談ですが、企業は人材の募集・採用において「男性のみの募集」「女性のみの募集」など性別で制限を書けることも原則禁止されています。そのため、「男性限定」の電気工事士の求人というのはほぼ存在しないと考えていいでしょう。もしも電気工事士に挑戦したい女性の方が性別を理由に躊躇しているのであれば、ためらわずにチャレンジしてみることをおすすめします。
電気工事業界の企業が年齢制限を設ける理由
年齢制限は原則禁止になったものの、一定条件を満たせば制限を設けることは可能です。電気工事士の募集において、年齢制限を加えている場合、業界の社長や採用担当者はどのような理由を持っているのでしょうか。
▼出来るだけ長く働いて欲しい
新しい社員を採用する場合、採用活動はもちろん入社後に経験を積んで一人前になってもらうまでにも、お金と時間がかかります。その為、一度入社してもらったあと、できるだけ長く働いてもらえた方が、企業としては助かるわけです。高齢での入社の場合、すぐに定年退職になってしまうとまた新しい人材の確保をしなければなりません。定年退職までの年数が長ければ長いほど、世代交代の心配がなくなるため、年齢制限を設けています。
▼新しい知識・技術を0から習得する気力・素直さを考慮する
電気工事の仕事は、1人前になるまでに覚えることが数多くあります。
年齢を重ねれば重ねるほど経験が蓄積されていくため、新しいことを学ぶのに抵抗を感じやすくなるのでは…という考えがあるそうです。
年齢だけで全てが決まるわけではないのですが、 このような可能性を気にされているようです。あるいは、「今いる社員の年齢を考慮する」という場合もあります。 例えば、社長や今働いている社員の年齢と同じかそれよりも年下の方を採用しようと考え、 20~30代が望ましいといった企業もあります。
他には、今いる社員が40~50代のみで40~50代の方が望ましいといった企業もあります。 このような理由のいずれか、もしくは組み合わせで企業は年齢制限をされています。
50歳、資格なしからの転職活動。面接合格・内定獲得の壁
応募することと、実際に内定を得て就職することとは別の話で、例えば、年齢不問と書かれていても「できれば、●●歳ぐらいがいい。」「年齢が高いのであれば、資格取得が前提」というような方針の企業もいるでしょう。
また、年齢不問と書いてある場合、その求人には20代の方からも、30代からも、40代からも、50代からも、60代からも応募が集まる可能性があります。つまり、ライバルが存在する訳です。その為、ライバルとなる方以上に、自身のことをアピールする必要があるわけです。
この辺りに、電気工事士への転職における、実質の壁があると言えます。では、壁を乗り越えるには、どのような方法があるでしょうか?
50歳、資格なしからの転職の難しさを理解しているとアピールする
社員を採用する企業にとって一番困るのは、「仕事内容、仕事の大変なことを理解していないこと」です。なぜなら、面接の場で「仕事について理解していない部分について説明する ⇒ 理解してもらった上で、応募意欲を再度確認する」必要があるからです。
その結果「応募意欲が高まりました」となれば良いのですが、「じゃ、辞めておきます」「イメージしていた仕事と違いました(イメージより仕事内容が大変そうでした)」となることも少なくありません。
逆に言うと「電気工事士の現場の様子や仕事の大変さを理解している、理解した上で応募している」方は、それだけでも1つ前進していると言えます。例えば、年齢が上がった場合には、「現場作業で体力を必要とする、年下の先輩社員から教わる場合もある、一時的に給与が下がる可能性がある、今までの経験は捨てて0から覚えることが多い」といったことが挙げられます。
日々現場で作業する様子や転職後に大変になることをイメージできている上で、 「それでもこの業界に入って、電気工事士に転職したいです!」と企業に伝えることが、まずは第一歩です。「大変だけど、大丈夫?」と面接で聞かれた時に、 「大丈夫です!」と答えられるぐらいの準備をしておきましょう。
また、電気工事士として働いていくためには、資格取得も必要となります。入社時に必須ではありませんが、入社後に取得を目指していくことにはなるでしょう。簡単でもいいので、電気工事士の就職と資格についての情報も理解しておいた方が、面接時に困らないと思います。
資格がなくても電気工事への興味・意欲をアピールする
現場で大変なことの中でも、「仕事をするうえで覚えることが多い」点は大きく、現場での作業内容や必要な知識を覚えることに挫折する方は多いようです。その為、面接などにおいても注目ポイントの1つとなる可能性があります。 面接でうまくアピールできれば、面接の壁を突破して、内定取得の可能性が高まるでしょう。
アピールするコツは「電気工事への興味・意欲 = 電気工事に興味を持ったきっかけや経緯」を伝えることです。この記事を読まれているということは、電気工事士について、なにかしらの興味・関心をお持ちだと思います。
それを伝えましょう。たとえば、電気工事士に就職する方からは、「機械いじりやものづくりが好き/手に職をつけて安定したい/家族や知人が電気工事の仕事をしていたor建設業界で働いていた」という声を聞くことが多いです。
これらについて、自分自身の言葉できちんと説明できるように準備しておくと良いと思います。そうすることで、「この人は、電気工事の仕事に興味を持って、イチから経験を積んでくれそうだな」と企業は安心して受け入れることができます。
特にある程度年齢を重ねてから電気工事士の道に進む方は、「あえて、電気工事士の道を選んだ理由」があるはずで、それなりに覚悟を持たれているのではないでしょうか。それをアピールすることが最大の武器になると言えます。
面接で言葉にして伝えるのが難しそうでしたら、事前に準備して、履歴書に可能な限りで自分の考えを書いておくのもおすすめです。 履歴書を見て、企業の方も目にとめて質問してくれるかもしれません。また、なかなか面接を設定してもらえない時などは、求人サイトから応募する際も、 自己アピール欄やフリー欄にできるだけ書き込むと有利になるでしょう。
言葉にして説明する内容がすぐに思い浮かばない方は、電気工事士の志望動機の書き方、 電気工事士に向いている人・活躍する人、電気工事士のやりがい、などを参考にして、自分の言葉で説明できるように用意しておいてください。この部分が、選考を突破できるかどうかを決めるかもしれません。
転職活動前に資格取得にチャレンジすることや勉強を始めるのもアリ
「第二種電気工事士」の資格は電気工事士に転職後、取得を求められることが多い資格です。第二種電気工事士は、資格取得に実務経験や年齢制限はなく、独学でも取得することが可能な資格です。
面接をスムーズに進めたい場合や面接に行きづまった際は、第二種電気工事士の資格取得を目指して勉強してみることもおすすめです。「50歳・無資格未経験」よりは、「50歳・未経験だけど資格アリ」の方が転職市場でも有利になります。
また第二種電気工事士の資格は電気工事士以外にもビルメンテナンスなどの分野でも歓迎される資格で、50歳以降、職に困らないために取得を目指す資格としておすすめされていることも多いです。
第二種電気工事士の資格取得難易度について知りたい方は こちらの記事もおすすめです。
50歳、資格なしでの転職は入社してからがスタート
「年齢よりも、電気工事への意欲が大事」「年齢が高い人のほうが、いい意味で切羽詰まっていて頑張ってくれる」という意見を下さる、電気工事会社の社長もいます。
こういった社長のもとで、40代・未経験から電気工事士として活躍している方が、実際にいらっしゃいます。電気工事の仕事は大変ですが、だからこそ、必死で経験を積み、手に職をつけようとしているあなたを応援してくれる会社もたくさんあります。是非、良いご縁を見つけてください。
また、入社してからが本当のスタートになると思います。
初めは大変だと思いますが、その分だけ、一度身につけた知識・技術は、一生使えます。電気工事士に転職して、初めの現場での苦労をなんとか乗り越えてくださいね。
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