電気通信工事の仕事に活かせるオススメの資格5選/初心者向け

資格  活躍  仕事内容 

目次

電気通信工事の仕事に興味を持つと、


「必要な資格ってあるのかな?」
「どんな資格を取ればいいんだろう」


といった疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。


ひとことで電気通信工事と言っても、工事の種類や働き方はいろいろあります。そこでこの記事では、工事担任者や電気工事士といった、電気通信工事の仕事に活かせる資格を5つご紹介します。


電気工事・通信工事に興味のある方はぜひご参考ください。



【工事担任者】ネット・電話回線の工事に活かせる資格

工事担任者は、主にインターネット回線・電話回線・光回線などの、配線工事や機器設置工事ができる資格です。普段生活していると、音楽をダウンロードした時や動画を見たりした時にすぐ通信制限になってしまった…なんてことよくありますよね。


こういった通信制限を改善するために、大容量のデータ通信ができる光ファイバーに端末を接続したり、オフィスなどでインターネットを使う際のLAN構築をしたりするのが工事担任者の仕事です。


この資格は、アナログ電話回線(昔から家庭によくある一般的な電話回線)やデジタルデータ回線(音声を一旦数値に置き換えてから、相手にデータを送信する回線)などに、様々な端末設備を接続する工事を行います。それらの工事を監督したりするための資格で、実際の現場では略して「担任者」・「工担」などと呼ばれています。インターネット回線や電話回線などのネットワーク通信関係の仕事をしたいという方でしたら、この工事担任者の資格を取るのがオススメです。



工事担任者の資格について

工事担任者の資格には、主に7つの種類があり、『AI種』と『DD種』に分かれます。それぞれが第3種から第1種まであり、扱う事の出来る回線数などにより資格のランクが変わってきます。


工事担任者のそれぞれの資格について詳しく解説した記事もあるので、もっと詳しく知りたいという方はそちらも併せてご参考ください。


受験資格と合格率

※受験資格:受験資格は特にありません。学歴・年齢・性別などに関係なく、どなたでも受験可能です。
※試験日程:工事担任者の試験は毎年2回(春・秋)行われています。
※令和元年度試験の種類別の「受験者数・合格率」については下記をご覧ください。


▼ 令和元年度試験 第1回目

種類受験者数(人)合格率
AI第3種1,73647.4%
AI第2種24127.4%
AI第1種73536.6%
DD第3種4,12541.9%
DD第2種19118.3%
DD第1種1,94626.3%
AI・DD総合種3,503 26.5%


▼ 令和元年度試験 第2回目

種類受験者数(人)合格率
AI第3種2,21835.3%
AI第2種20031.5%
AI第1種75526.0%
DD第3種5,74849.4%
DD第2種21418.7%
DD第1種2,29528.3%
AI・DD総合種3,658 21.8%

電気通信国家試験センター 電気通信工事担任者試験統計情報】より参照



試験勉強のコツ

過去に受験された方の勉強方法を調べてみたところ、最低でも3ヶ月前から試験勉強に取り掛かっている方が多いようでした。 中には「現場が忙しくて勉強する時間がなかなか取れない」という声もあり、そういった方は5~6ヶ月前から毎日少しずつ勉強する時間を作っているそうです。


また勉強方法としては、書店などで販売している参考書や問題集などを購入し、過去問を繰り返し解いて覚えるといった方法で受験対策している方がほとんどでした。 試験日まで自分なりに工夫しながら十分な時間をとって勉強することが合格への一番の近道なのではないでしょうか。


工事担任者の資格は、電気通信業界の中でもとくに有名な資格なので、この資格の存在を既に知っている方や取得している方もいると思います。 中には『電気通信工事の資格 = 工事担任者』と思っている方も多いのではないでしょうか。


しかし、「通信工事の仕事をしたいから、工事担任者の資格とろう!」と考えるのは、ちょっと危険です。 電気通信工事と言っても、インターネット工事・電話工事・テレビ工事・放送設備工事・防犯カメラ工事・インターホン工事などたくさんあります。 繰り返しになりますが、工事担任者とはそもそも、電気通信回線と端末設備などを接続するために必要とされている資格なので、 通信系の工事すべてに工事担任者の資格を活かせるというと、それはちょっと違うかもしれません。



では工事担任者の他に、どんな資格が活かせるのでしょうか?
続いては、電気通信工事の現場で活かせる4つの資格をご紹介していきたいと思います。



【電気工事士】どんな電気工事にも活かせる万能な資格

電気工事士とは、一般住宅・アパート・ビル・マンション・工場・公共施設・商業施設などのさまざまな建物で、安全に電気を使えるように工事するための資格です。


電気工事士の資格を持っていると、建物内で電気を通すために行う配線工事や設備機器設置工事などができるようになります。電気に関わる工事をおこなう人が持っている、一番メジャーな資格です。電気工事士には、第二種電気工事士第一種電気工事士の2種類があります。


この資格は電気通信工事においても活用の場は広く、LAN、電話、弱電設備(防犯カメラ・インターホン・ナースコール等)の設置工事や配線工事など、さまざまな分野で重宝されています。



受験資格と合格率

※受験資格:特にありません。年齢や学歴・性別などに問わず、どなたでも受験が可能です。
※試験日:試験は、第ニ種電気工事士が年2回、第一種電気工事士が年1回行われています。
※令和元年度試験の「受験者数・合格率」については下記をご覧ください。


▼ 第二種電気工事士

学科
受験者数
学科
合格者数
技能
受験者数
技能
合格者数
第二種電気工事士上期75,06653,02658,69939,585
下期47,20027,59941,68025,935
合計122,26680,625100,37965,520


▼ 第一種電気工事士

学科
受験者数
学科
合格者数
技能
受験者数
技能
合格者数
第一種電気工事士37,61020,35023,81615,410

一般財団法人 電気技術者試験センター 試験実施状況の推移】より



試験勉強のコツ

▽第ニ種電気工事士筆記試験 受験者の声▽
全部で500問以上ある過去問題集を買い、まずは休みの日に1~2時間くらい使って、テキストを何ページか進めるという感じでした。その後で、記号・道具の名前を覚えて、テキストのおまけに付いている暗記カードを電車の中で読んでいました。『過去問集を1周解く⇒テキストを1周見直す』の繰り返しで筆記試験を乗り越えました!


第ニ種電気工事士試験の勉強期間は、1~3ヶ月程度の勉強期間を設けている人が多いようです。よく「勉強時間がつくれない」という声を聞きますが、実際に試験を受験した方に話を聞くと、通勤途中や休日、仕事の休憩中などにコツコツ勉強しているといった声が多くあがりました。


工事担任者・電気工事士ともに、受験資格に制限は無く、学歴・年齢・性別など問わずどなたでも受験可能ですが、「通信の仕事には興味あるけど、まだどんな仕事をするかまでは決まっていない」「電気通信の仕事に限らず、どんな現場でも活かせる資格が欲しい」という人は、まずは電気工事士の資格を取ることをオススメします。


※電気工事士の資格については電気工事士の受験資格Q&A。第二種・第一種の記事にも詳しく記載されていますので、興味をお持ちになった方は、是非こちらの記事も覗いてみてください!



【電気通信主任技術者】 電気通信の現場を監督できる資格

電気通信主任技術者とは、電気通信ネットワークの工事や維持、及び運用の監督責任者の事を言います。電気通信事業者(電話会社やインターネットなどの会社)は、事業用電気通信設備を自主的に維持するために、電気通信主任技術者を選任する必要があります。


そして、電気通信主任技術者は、電気通信工事の維持管理や運用の監督にあたらなければなりません。電気通信主任技術者の資格については、ネットワークを構成する設備に着目して現在2つの区分に分かれており、「伝送交換主任技術者」と「線路主任技術者」があります。


<伝送交換主任技術者>
電気通信業の用に供する伝送交換設備およびこれに附属する設備の工事、維持・運用。伝送交換設備とは、線路設備以外のものといった幅広い概念があり、無線設備・受電設備・発電設備などが含まれます。


<線路主任技術者>
電気通信事業の用に供する線路設備及びこれに附属する設備の工事、維持・運用。(通信業における線路設備とは、有線通信に使用する電線類やそれに付随する設備の事です。例えば、電信柱に敷設されている電話回線、海底ケーブルなどがあります。)



工事担任者と電気通信主任の違いは、工事担任者はインターネットや電話を実際に使用するユーザー側の工事をする人で、 電気通信主任技術者とは電気通信事業者(電話会社やインターネットなどの会社)に必要な、 電気通信工事の維持管理や運用の監督をする人と考えていただくと分かりやすいでしょう。


電気通信主任技術者は監督する立場にあるので、通信技術の知識や技術をどんどん磨いていく必要があります。 覚えることも多く、責任のある仕事ですが、その分、高めた知識と技術は、そのまま年収に還ってくることも期待できるでしょう。



受験資格と合格率

※受験資格制限は特にありません。
※試験日:試験は、年に2回行われています。
※令和元年度試験の種類の「受験者数・合格率」については下記をご覧ください。


▼ 令和元年度試験 第1回目

種類受験者数(人)合格率
伝送交換1,91424.8%
線路84822.6%


▼ 令和元年度試験 第2回目

種類受験者数(人)合格率
伝送交換2,23428.5%
線路93833.0%

電気通信国家試験センター 電気通信主任技術者試験統計情報】より



試験勉強のコツ

勉強期間は約6ヶ月程度がおおよその目安です。出題範囲が広いので、たっぷり時間をかけて受験に臨むのが良いでしょう。受験者の方の中には「1年間じっくり時間をかけた」という方もいらっしゃいました。


問題を解く⇒調べる』を繰り返えすことで、理解を深めながら勉強する事をオススメします。



【電気通信工事施工管理技士】 令和元年より新登場!

電気通信工事施工管理技士の資格は、令和元年より新しく新設される資格です。新設された背景としては、電気通信工事の需要の多さに対して、技術者が圧倒的に足りていないのが現状にあり、おもに電気通信工事の技術者を増やすことが目的とされています。


この資格を持っていると、電気通信工事をするに当たり、その工事の施工計画や施工図の作成、また工事の工程管理、品質管理、安全管理など工事の施工管理業務を行うことが出来ます。



受験資格と合格率

※受験資格については「コチラ」をご参考ください。
※試験日:試験は、2級電気通信工事施工管理技士が年2回(前期は学科のみ)、1級電気通信工事施工管理技士が年1回行われています。
※令和元年度試験の種類の「受験者数・合格率」については下記をご覧ください。


▼ 2級電気通信工事施工管理技士

2級受験者数(人)合格率
学科試験7,01557.7%
実地試験3,51457.1%


▼ 1級電気通信工事施工管理技士

2級受験者数(人)合格率
学科試験13,53843.1%
実地試験5,78149.5%

国土交通省 報道発表資料】より



試験勉強のコツ

電気通信工事施工管理技士の資格は、2019年に誕生したばかりなのですぐに勉強のコツをつかむのはなかなか大変かもしれません。2020年度以降は予想問題集やテキストの種類も増えることが予測できるので、問題集を使用しながら勉強を進めていきましょう。



【陸上無線技術士・陸上特殊無線技士】 携帯電話基地局などの工事に便利な資格

無線従事者の一種であるこの資格は、陸上のさまざまな無線設備の技術的な操作を行うために必要な資格です。 受験資格に制限は無いので、年齢・学歴・性別問わず、学生から社会人まで幅広い人気のある資格の1つです。


電気通信工事業の中では基地局系の工事を行っている会社に、陸上無線技術士・陸上特殊無線技士の有資格者が多く、携帯基地局での設備工事・保守・点検などの仕事をしようと思っている方にはこの資格がオススメです。また、テレビやラジオなどの放送局の設備工事、アナウンス設備(マイクやスピーカー等)の仕事にも活かせます。



受験資格

※ 受験資格は陸上無線技士・陸上特殊無線技士ともに、特になし



試験勉強のコツ

試験の合格率は、第一級・第二級陸上無線技術士と第一級陸上特殊無線技士は20%台で、第二級・第三級陸上特殊無線技士は70%~80%台となっております。第二級・第三級陸上特殊無線技士に関しては、1~3ヶ月前から過去問を繰り返し解いておけば攻略できると言われています。通勤・通学のすきま時間などでコツコツ勉強するのもオススメです。


また、第一級・第二級陸上無線技術士と第一級陸上特殊無線技士は比較的難易度の高い資格ですので、勉強期間は十分に確保しておくと良いでしょう。個人差にもよりますが、3ヶ月~5ヶ月程度は設け、問題集を繰り返し解いて頭に叩き込むと、確実な合格を目指せると思いますよ。



まとめ

今回は、工事担任者の資格をはじめとした『電気通信工事に活かせるオススメの資格5選』をご紹介してきましたが、いかかがったでしょうか?この記事を読んで、「自分のやりたい仕事にはどんな資格が合っているのか」また、「どの資格を取ったらいいのか」という疑問や悩みが解決されることを祈っています。ここで得た情報を、ぜひ、今後の転職活動や資格取得などにご活用ください!

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