電気通信工事施工管理技士とはどんな資格?試験概要と合格率

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目次

電気通信工事施工管理技士の資格は、令和元年度より新たに新設された施工管理の国家資格です。 電気通信関係の仕事に携わる方にとって持っていて損のない資格 だと言えます。

とはいえ、この資格は最近できたばかりの資格で馴染みのない方も多いことでしょう。

そこでこの記事では、電気通信工事施工管理技士を取得するメリットや受験資格、 試験の合格率などについてお伝えしていきます。

今年、受験を検討している
この資格を取って仕事に役立てたい
という方はぜひ参考にしてみてください。


2019年度より新設!『電気通信工事施工管理技士』とは?

電気通信工事施工管理技士は、 令和元年度より新設された施工管理技士の7つ目の資格です。


電気通信工事に携わる技術者が、工事の施工計画を作成したり、現場において工程管理・品質管理・安全管理などの管理を行うために必要とされています。


施工管理の資格には『電気工事施工管理技士』という資格も存在するのでそれぞれ混在しないように注意しましょう。

電気通信工事施工管理技士の資格は、有線・無線電気通信設備、ネットワーク設備、情報設備、放送設備機械など、電気通信設備工事に携わるあらゆる技術者にとって需要のある資格だと言えます。


電気通信工事施工管理技士を取得するメリット

電気通信工事に携わる方にとって、持っていて損のない資格だとお伝えしましたが、実際にこの資格を取得した時、どのようなメリットがあるのでしょうか。

ここでは電気通信工事施工管理技士を取得する3つのメリットについて解説します。


主任技術者・監理技術者として活躍することができる

建設業者は元請け・下請け、金額の大小に関係なく、 全ての工事現場に技術者の配置が必要です。

施工管理技士の資格取得すると、工事現場の「主任技術者」・ 「監理技術者」という責任のある ポジションで活躍できます。


主任技術者とは…
全ての現場において配置しなければならない技術者

監理技術者とは…
建設業者は直接工事を請け負った元請業者は、その下請契約の請負代金の額が4,000万円以上(建築一式工事の場合6,000万円以上)となるときは、監理技術者を設置しなければならない。


企業の得点アップに貢献

建設業者は工事の受注ランク上位になるため、経営事項審査のポイントアップを目指しています。施工管理技士の資格を取得すると、技術力評価において、1資格者あたり5点のポイントがカウントされるのです。

※ 監理技術者の資格を保有し講習を受ければ更に1点追加されます。


資格を取得することで自分自身のスキルアップのためだけでなく、 会社にもしっかり貢献できますよ!


資格取得によって手当・報酬金が貰える

資格を取得すれば、電気通信工事の管理者として技術力を証明できる武器ができます。

また会社によっては資格手当が支給されたり、報酬金が支払われたりする場合もあります。

実際に「1級電気通信工事施工管理技士の試験に合格して、会社から4万円の報奨金を貰った!」という人も。資格取得は給料アップにつながる一番の近道 だと言えるかもしれませんね。


電気通信工事施工管理技士の受験資格

ここでは、電気通信工事施工管理技士の受験資格について簡単にお伝えしたいと思います。 詳しい受験資格の詳細や最新情報は、試験を管轄している一般財団 全国建設研修センターでご確認ください。


2級電気通信工事施工管理技士

2級電気通信工事施工管理技士には、以下の3つの受験区分があります。


(1) 学科試験のみの受験
受験年度中における年齢が、満17歳以上の方
※高等学校に在籍中で、学科試験のみを受験する場合、指定学科以外(例えば普通科など)に在籍している方でも受験可能です。


(2) 学科・実地試験の両方受験

     
最終学歴または保有資格 実務経験年数
指定学科を卒業後 指定学科以外を卒業後
大学
専門学校「高度専門士」
1年以上 1年6ヶ月以上
短期大学
高等専門学校
専門学校「専門士」
2年以上 3年
高等学校
中等教育学校
専門学校(「高度専門士」「専門士」を除く)
3年以上 4年6ヶ月以上
その他(学歴を問わず) 8年以上
電気通信主任技術者
免状交付を受けた者
1年以上(通算の実務経験)


(3) 実地試験のみの受験
下記のいずれかに該当する方は受験可能です。


● 前年度 電気通信工事施工管理技士の学科・実地試験の学科試験の合格者

● 令和元年度以降の学科試験のみ合格者で、学科・実地試験の受験資格を有する者

● 技術士法による第二次試験のうち、技術分野を電気電子部門又は総合技術監理監督部門(科目を電気電子部品に係るものとするものに限る)に合格した者で、2級電気通信工事施工管理技術検定 学科・実地試験の受験資格を有する者


詳しい受験資格は一般財団法人 全国建設研修センターのHPでご確認ください。



1級電気通信工事施工管理技士

1級電気通信工事施工管理技士には、以下の2つの受験区分があります。


(1) 学科・実地試験の両方受験
以下の(1)~(5)のいずれかに該当する人は受験資格があります。


(1) 学歴

最終学歴または保有資格 実務経験年数
指定学科を卒業後 指定学科以外を卒業後
大学
専門学校「高度専門士」
3年以上 4年6ヶ月以上
短期大学
高等専門学校
専門学校「専門士」
5年以上 7年6ヶ月以上
高等学校
中等教育学校
専門学校(「高度専門士」「専門士」を除く)
10年以上 11年6ヶ月以上
その他(学歴を問わず) 15年以上

※ 上記の実務経験年数のうち、1年以上の指導監督的実務経験が含まれていることが必要です。


(2) 2級電気通信工事施工管理技術検定の合格者 ※但し令和元年度は該当者なし

   
区分 最終学歴 実務経験年数
指定学科を卒業後 指定学科以外を卒業後
2級合格後の実務経験年数
(注2)
5年以上
合格後5年未満の者
(注2)
高等学校
中等教育学校
専門学校(「高度専門士」「専門士」を除く)
9年以上 10年6ヶ月以上
その他 14年以上

※ 上記の実務経験年数のうち、1年以上の指導監督的実務経験が含まれていることが必要です。


(3) 電気通信事業法による電気通信主任技術者資格者証の交付を受けた者であって、同種目に関し指導監督的実務経験1年以上を含む、6年以上の実務経験を有する者。

※ 交付後ではなく、通産で所定の実務経験を有する者



(4) 専任の主任技術者の経験が1年(365日)以上ある者

                       
区分 最終学歴 実務経験年数
指定学科を卒業後 指定学科以外を卒業後
2級合格後の実務経験年数(注2) 合格後1年以上の専任の専任の主任技術者実務経験を含む3年以上
2級合格後
3年未満の者(注2)
短期大学
高等専門学校
専門学校「専門士」
7年以上
高等学校
中等教育学校
専門学校(「高度専門士」「専門士」を除く)
7年以上8年6ヶ月以上
その他 12年以上
2級電気通信工事の資格のない者 高等学校
中等教育学校
専門学校(「高度専門士」「専門士」を除く)
8年以上 11年以上
その他 13年以上

(5) 指導監督的実務経験が1年以上、及び主任技術者の資格要件成立後専任の監理技術者の設置が必要な工事において、当該監理技術者による指導を受けた実務経験年数が2年以上ある者


     
区分 最終学歴 実務経験年数
指定学科を卒業後 指定学科以外を卒業後
2級合格後の実務経験年数(注2) 3年以上(注1)
2級電気通信工事の資格のない者 高等学校
中等教育学校
専門学校(「高度専門士」「専門士」を除く)
8年以上(注3)

(注1)3年以上の実務経験のうち、1年以上の指導監督的実務経験年数を含み、かつ、専任の監理技術者による指導を受けた実務経験年数2年以上を含む。

(注2)受験資格の(2)・(4)・(5)の2級電気通信工事施工管理技術検定合格後の受検資格については、令和元年度は該当しない。

(注3)8年以上の実務経験のうち、1年以上の指導監督的実務経験年数を含み、かつ、5年以上の実務経験の後、専任の監理技術者による指導を受けた実務経験年数2年以上を含む。



(2) 実地試験のみの受験
下記のいずれかに該当する方は受験可能です。


● 前年度 1級電気通信工事施工管理技士の学科試験の合格者

● 技術士法における第二次試験のうち、技術分野を電気電子部門又は総合技術監理監督部門(科目を電気電子部品に係るものとするものに限る)に合格した者で、1級電気通信工事施工管理技術検定の学科試験の受験資格を有する者((1)~(5)のいずれかに該当する者)


詳しい受験資格は一般財団法人 全国建設研修センターのHPでご確認ください。



電気通信工事施工管理技士の合格率

続いては電気通信工事施工管理技士の試験の合格率をそれぞれ見ていきましょう。

2級電気通信工事施工管理技士

         
2級 受験資格 合格者数合格率
学科試験 7,015人4,045人 57.7%
実地試験 3,514人2,007人 57.1%

参考:国土交通省 報道発表資料より



令和元年度の2級電気通信工事施工管理技士の試験では、学科・実地ともに合格率は50%越え

初登場の試験に「どんな問題が出題されるのか」と戸惑った方も多いと思いますが、受験された方の半数以上が合格という素晴らしい結果でした。



1級電気通信工事施工管理技士

         
1級 受験資格 合格者数合格率
学科試験 13,538人5,838人 43.1%
実地試験 5,781人2,860人 49.5%

参考:国土交通省 報道発表資料より



1級電気通信工事施工管理技士の試験では、学科・実地ともに40%台という結果でした。

2級と比較すると1級は受験者数が約1.9倍も多く、中には女性の合格者もいらっしゃいます。

今回は初めての試験だったため、問題集も「予想問題集」が販売されていましたが、次の試験からは2019年度の過去問も追加されると思うので、2020年度はさらに合格者が増えると予想できそうです!


※ 電気通信工事に関連する他資格の合格率も知りたい方は、以下もご参考ください。
工事担任者(総合)
工事担任者 AI・DD総合種
電気工事施工管理技士



電気通信工事施工管理技士の試験概要

続いては2級・1級電気通信工事施工管理技士の試験概要についてお伝えしていきます。


◆ 試験科目
試験科目については、下記にそれぞれまとめたのでご覧ください。

※ 以下の試験科目は一般財団法人 建設研修センターのHPを参考にしています。


【2級電気通信工事施工管理技士】

                   
区分 試験科目 試験基準
学科試験電気通信工学法 1.電気通信工事の施工に必要な電気通信工学、電気工学、土木工学、機械工学及び建築学に関する概略の知識を有すること。
2.有線電気通信設備、無線電気通信設備、放送機械設備等(以下「電気通信設備」という。)に関する概略の知識を有すること。
3.設計図書を正確に読みとるための知識を有すること。
施工管理法 電気通信工事の施工計画の作成方法及び工程管理、品質管理、安全管理等工事の施工の管理方法に関する概略の知識を有すること。
法規 建設工事の施工に必要な法令に関する概略の知識を有すること。
実地試験施工管理法設計図書で要求される電気通信設備の性能を確保するために設計図書を正確に理解し、電気通信設備の施工図を適正に作成し、及び必要な機材の選定、配置等を適切に行うことができる一応の応用能力を有すること。

【1級電気通信工事施工管理技士】

                   
区分 試験科目 試験基準
学科試験電気通信工学法 1.電気通信工事の施工に必要な電気通信工学、電気工学、土木工学、機械工学及び建築学に関する一般的な知識を有すること。
2.有線電気通信設備、無線電気通信設備、放送機械設備等(以下「電気通信設備」という。)に関する一般的な知識を有すること。
3.設計図書に関する一般的な知識を有すること。
施工管理法 電気通信工事の施工計画の作成方法及び工程管理、品質管理、安全管理等工事の施工の管理方法に関する一般的な知識を有すること。
法規 建設工事の施工に必要な法令に関する一般的な知識を有すること。
実地試験施工管理法設計図書で要求される電気通信設備の性能を確保するために設計図書を正確に理解し、電気通信設備の施工図を適正に作成し、及び必要な機材の選定、配置等を適切に行うことができる高度の応用能力を有すること。

◆ 合格基準
合格基準は、基本的に得点が60%以上となっておりますが、試験の実施状況などを踏まえて変更される可能性があるので注意が必要です。



◆ 試験日程
以下は、2020年度 電気通信工事施工管理技士の試験日程です。 (尚、情報は更新される場合があるのでご注意ください)


【2級】
● 申し込み期間
<学科試験:前期>
2020年3月4日(水)~3月18日(水)
<学科・実地/学科のみ:後期/実地のみ>
2020年7月14日(火)~7月28日(火)

● 試験日
<学科試験:前期>
2020年6月7日(日)
<学科・実地/学科のみ:後期/実地のみ>
2020年11月15日(日)

● 合格発表日
<学科試験:前期>
2020年7月7日(火)
<学科・実地/学科のみ:後期/実地のみ>
(学科のみ:後期)
2021年1月15日(金)
(学科・実地/実地のみ)
2021年3月3日(水)


【1級】
● 申し込み期間
2020年5月7日(木)~5月21日(木)

● 試験日
(学科試験) 2020年9月13日(日)
(実地試験) 2020年12月6日(日)

● 合格発表日
(学科試験) 2020年10月15日(木)
(実地試験) 2021年3月3日(水)


◆ 受験費用
【2級】
学科のみ/実地のみ 各6,500円
学科・実地両方 13,000円


【1級】
学科 13,000円
実地 13,000円



※ 申し込み方法については、各種受験の手引きでご確認ください。



まとめ

電気通信工事施工管理技士を取得するメリットや受験資格、 試験の合格率などについてお伝えしてきました。

電気通信工事施工管理技士の資格は登場したばかりの資格なので、試験勉強のコツをつかむのはなかなか大変なことだと思います。

工事士.comではこれからも電気通信工事施工管理技士の試験情報などを発信していくので、ぜひそちらも参考にしてください。

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