電気工事士とは?資格概要や仕事内容・働き方まで全部見せます!

電気工事士  資格  転職・就職  職場環境  仕事内容 

目次

電気工事士は、わたしたちの生活に必要不可欠な存在で、安心安全な毎日を支えてくれている大切な職業です。 電気工事士になるには「電気工事士」の資格を取得したり、就職して実務経験を積まなければなりません。


この記事では、電気工事士になるために必要な資格の特徴や、電気工事士の仕事内容、働き方などについてご紹介します! 「将来は電気工事士になりたい」「電気工事士の仕事に興味がある」という方は是非参考にしてみてください。


※尚、この記事は文章量がとても多くなっているので、 興味のあるところをピックアップして読んでいただくこともオススメします!


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電気工事士ってどんな仕事をする人?

電気工事士は、わたしたちの生活に無くてはならない「電気」を支えています。


住宅やビル、マンション、工場、スーパーなどの様々な建物で、電気が安全に使用できるように工事や管理をしたり、 携帯電話やインターネットが繋がるように基地局をつくったり、電車が毎日安全に運行できるように鉄道の電気設備を管理したり。


ときには、地震や台風などの災害が起きたとき、いち早く現場に駆け付け、電気設備を復旧させてくれているのも電気工事士です。


わたしたちの生活が成り立っているのは、世の中のたくさんの電気工事士さんが電気設備を支えてくれているから、 といっても過言ではありません。日本のエネルギー源である電気を扱える電気工事士は職業としての価値も高く、 社会からの需要がなくならない安定した職業だと言えるでしょう。


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電気工事士になるには・・・

電気工事士になるには大きく分けて、

電気工事士の資格を取ってから企業へ就職するパターン
すぐに企業へ就職するパターン

の2つに分かれます。



電気工事士には受験資格がないので、学歴や実務経験などを問わずにどなたでも受験することができます。 資格を取るには独学で勉強したり、通信講座を使って勉強したり、職業訓練校に通ったりといくつかの方法がありますが、独学で勉強して資格を取る人の割合が多いでしょう。 資格取得後、電気工事会社などに就職して電気工事士になるという流れが①のパターンです。


また②のパターンとしては、無資格でもまずは電気工事会社に就職して、現場経験を積みながら資格取得を目指していくという方法です。

電気工事の中には資格を持っていなくても出来る作業もあるので、見習いとして経験を積んで電気工事士になることもできます。


電気工事を行うことが出来るのは、基本的には「電気工事士」の資格を持った人に限られます

これは電気工事士法という法律で決められていて、資格を持っていない人が電気配線などの工事を行ってしまうと、法律違反となる場合があります。ですから、電気工事士になりたいのであれば将来的に電気工事士の資格取得を目指しましょう。


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電気工事士に必要な資格と、資格を持っていると出来ること

電気工事士の資格には、「第二種電気工事士」と 「第一種電気工事士」の2種類があり、 資格を持っていると、さまざまな建物の中にある電気設備に関わる工事や、大きな工場などの電気工事も行うことが出来ます。


第二種電気工事士と第一種電気工事士では、工事の出来る範囲が下記のように異なります。


資格出来ること規模
第二種電気工事士
電圧が600V以下の電気工事
(配線工事や電気設備工事)
一般住宅
小規模なビル
事業所 など
第一種電気工事士
最大電力が500KW未満の電気工事
(配線工事や電気設備工事)
ビル
工場
大型店舗 など

電気工事士の資格をはじめて受験するという方は、 電気工事士の入門編となる第二種電気工事士の資格から取るのが一般的です。 第一種電気工事士の資格は、実務経験をある程度積み、更にスキルアップしたい人が取る資格と言えます。


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電気工事士に受験資格はナシ、誰でも受験可能な資格

電気工事士の資格試験には、(第二種・第一種ともに)受験資格はありません。 申し込みの手続きを済ませれば、学歴や年齢、実務経験などを問わずにどなたでも受験することが出来ます。


例えば、
「高校は普通科を卒業しており、電気・電子系などの勉強はしたことがない」 「前職は営業職で、電気工事とは無縁の業界で働いていた」 ・・・なんて方でも、もちろん受験可能です◎


電気工事士の資格を得るためには、試験に合格した後に免状を発行してもらう手続きをしなくてはなりません。 ただし第一種電気工事士については免状申請をするのに条件があり、電気工事の所定の実務経験を積む必要があります。

内容については、【電気工事士は受験資格なし!学歴・実務経験を問わず誰でも受験可能】 の記事でも紹介しているので参考にしてみてください。


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電気工事士試験の合格率や難易度は?

電気工事士の資格試験についてもう少しだけ詳しく見ていきましょう。 電気工事士の資格を取りたいと思ったら、試験を受けて合格しなければいけません。


そんなときに気になるのが、試験の合格率や難易度。 ここでは、第二種電気工事士・第一種電気工事士の合格率や難易度について触れていきたいと思います。


まずは第二種電気工事士の合格率を見てみましょう。 下記のグラフは、H27年~令和元年までの合格率の推移をまとめたものです。




電気工事士の試験には筆記と技能があり、両方の試験に合格すれば資格を得ることが出来ます。


第二種電気工事士の筆記試験の平均合格率は59.6%で、技能試験の平均合格率は69.1%です。 電気工事士の資格は国家資格に分類されますが、いろいろな国家資格がある中でも、 第二種電気工事士の合格率は50%以上なので、比較的合格を狙いやすい資格だと言えるでしょう。



下記のグラフは第一種電気工事士のH27年~令和元年までの合格率の推移をまとめたものです。




第一種電気工事士の筆記試験の平均合格率は46.9%で、技能試験の平均合格率は64.7%です。 数字を見れば第二種電気工事士よりも難しいのは一目瞭然ですが、合格率には受験者層の違いも関係していると言えるでしょう。


先ほどもお伝えしましたが、第一種電気工事士の資格は実務経験をある程度積み、更にスキルアップしたい人が多く受験していると考えられます。

試験の出題範囲や問題のレベルは、第二種電気工事士試験よりも格段に上がっていると思うので、 受験資格がないからとはいえ、初心者の方にとってはかなり難しく感じる試験かもしれないですね。



電気工事士試験の難易度や合格率については、
別の記事でも詳しく解説しているのでそちらも併せてご活用ください。


第二種電気工事士の難易度・合格率/勉強時間と方法まで
第一種電気工事士の合格率を調べて分かった、第二種電気工事士との違い


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電気工事士の資格を取るメリットって何?

電気工事士の資格を取るには、時間をかけて勉強し、試験に合格するという壁を乗り越えなくてはなりませんが、 見事、資格試験に合格した後にはどんなメリットが待っているでしょうか。 さまざまなメリットがある中で、今回は3つピックアップしてみました。



(1)工事の出来る幅が広がる、知識・技術力の証明になる
電気工事士として取引先のお客様や現場の仲間から信頼を得られる電気工事士になるには、資格は確実に持っていたほうがいいと言えます。 なぜならば資格を持っていることによって、自分の持っている電気に関する知識や技術力を証明できる武器になるからです。


また資格を持っていなければ、手元作業などの比較的簡単な業務にしか携わることが出来ませんが、 第二種電気工事士や第一種電気工事士の資格があれば、出来る工事の幅もグッと広がるので、仕事のやりがいも大きくなるでしょう!


(2)転職活動で有利になる
現在、電気工事士の求人募集には、資格を必須としていない求人もたくさんありますが、 やはり電気工事は技術職なので、「入社後に資格を取っていただきます」という企業も少なくありません。


しかし、もし実務経験がなかったとしても電気工事士の資格を持っていれば、資格必須の求人情報にも応募できるので選択肢が広がります。 また未経験者歓迎の企業に応募したとしても、資格を持っていることはアピールポイントになるので、採用される可能性も上がりやすくなるでしょう。


(3)会社によっては手当がつく可能性も!
企業にもよりますが、資格を持っていることによって資格手当や技術手当がつく場合もあります。 また転職したときの月給のベースが、無資格で転職したときよりも高い金額からスタートする可能性もあります。


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電気工事士が行う工事にはどんな種類があるの?

ここまでは電気工事士の資格についてお話してきましたが、 ここからは視点を変えて、電気工事士の仕事内容や働き方についてお伝えしていこうと思います。


電気工事士が携わる仕事の種類や領域は、一言ではまとめられないくらいとても幅広いです。 例えば、建物内に電気がつくように配線を繋いだり、コンセントを付けたりするのはもちろん電気工事士の仕事ですが、 それ以外に電柱を立てるために地面に穴を掘ったり、電気配線を通すための配管を曲げたり、 鉄板を切って溶接したりする作業も電気工事士が行う作業の一部なんですよ!


電気工事士こそ、本当のモノづくり職人だと感じます。 今回は、電気工事士が行う工事の種類をいくつかご紹介したいと思います。







ご紹介したのは電気工事の種類のほんの一部でこれ以外にもいろいろな工事の種類があります。


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電気工事士の具体的な仕事内容と1日の流れ

先ほどは電気工事士が行っている工事の種類についてお話してきましたが、 ここでは電気工事士の働き方についてもう少し詳しく見ていきましょう。


電気工事士の1日の流れは、勤め先の会社や担当する仕事内容によって異なります。 今回は工事士.comに掲載していた求人情報を参考に、日勤の場合の働き方を紹介したいと思います。



<日勤(8:00~17:00)の場合>
7:00 事務所に集合し、荷物を積んで現場へ出発

8:00 到着後、1日の作業内容を確認し、業務開始

◎新築住宅の建設にともなう電気工事
図面を見ながら決められた場所に配線工事を行ったり、コンセントや照明器具の設置工事を行ったりします。

12:00 お昼休憩

13:00 午後の作業を開始
午前中に行った工事の続きや、テレビアンテナやエアコンなどの取り付け。1日の作業内容が一通り終わったら事務所へ戻ります。

17:00 事務所へ戻ったら、作業日報の記入と次の日の準備を行って解散



いかがでしたでしょうか。
電気工事士は携わる仕事内容によって夜間作業を行う場合もあります。 特に鉄道の電気工事等は、電車の運行が終了した後にしかできない作業もあるので夜間作業が発生しやすいです。


一言で電気工事と言ってもいろいろな働き方・勤務形態があるので、 もう少し詳しく知りたいなという方は、是非に工事士.comに掲載されている求人情報を覗いてみてください。


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電気工事士の仕事のやりがいは?大変なことってあるの?

電気工事と聞くと「大変そう・難しそう」というイメージを持つ方も多いと思いますが、 電気工事業界で活躍している方の中には、10年・20年と何年も長く続けている方が多くいます。


もちろん苦労は絶えない職業ではあると思いますが、 それだけ長く続けられるのには、電気工事士ならではのやりがいや魅力があるからではないでしょうか!


電気工事士のやりがいで特に多いのが、「工事を終えたときの達成感がある」という声です。 建物に電気が通って明かりが灯った瞬間や、大きな現場の工事が無事に完成したときに安堵感や充実感を感じるとのこと。


他には・・・

●働いたらその分だけカタチとなって還ってくる
●取引先のお客様に感謝されたときが嬉しい
●社会貢献性が高い


といったやりがいも多く見られます。 では反対に、電気工事士が大変だと感じることにはどんなものがあるでしょうか。


現役の電気工事士の方にお話を聞くと、

●休みが少ない、拘束時間が長い
●重いものを持つこともあるので体力的にキツイ


といった意見が多く挙がりました。 電気工事には納期が決まっている現場もあるので、納期に間に合わないようだったら残業をしたり、休日に出勤したりということもあるようです。 また場合によっては重い機材や材料を運ぶこともあるので、体力的にキツイと感じる方も見られました。



ご紹介したように、電気工事士の仕事には良いことも大変なこともあります。 電気工事業界へ就職を考えている方は、その両面を理解しておくことが大切だと言えるでしょう。


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電気工事士の働き方(給料・残業・お休み)について

電気工事士になりたいと思って実際に仕事を探すとき、会社選びのポイントになるのが、 「給料はいくら貰えるのか」「残業はあるのか」「お休みはどのくらいか」などだと思います。


ここでは電気工事会社に就職したときの給料の目安や残業時間、休日についてお話します。


●「給料はいくら貰えるのか…」
電気工事士の平均年収は、 約400万円~500万円と言われています。 ただしこれはあくまでも目安の1つで、経験年数や保有資格・仕事内容によって、それ以上にも、それ以下にもなります。


下記に平均年収のイメージを記載してみたので参考にしてみてください。

◇未経験入社の見習い:250万円~350万円
◇一人前・一般社員:300万円~500万円
◇責任者・役職者:400万円~600万円以上


●「残業はあるのか…」
工事士.comではこれまでに数多くの電気工事会社の方とお話させていただきましたが、残業があるか・ないかの違いは正直バラバラです。 残業が全くないという企業様もいれば、だいたい1日2時間くらいかなと具体的に残業時間 を教えてくださる企業様もいます。


しかし、残業が発生した場合は手当を支給している会社も多く、 「残業がある分だけ稼げるので、毎月高収入で個人的には嬉しい」という声があるのも事実です。 働き方に対する考えは人それぞれなので、「自分の場合はどんな環境なら頑張れそうか」をあらかじめイメージしておくと良いかもしれません。


●「お休みはどのくらいか…」
残業同様、休日日数についても会社によって異なります。 会社の規模や受注している工事量なども関係してくるので一概にいうことはできないですが、 工事士.comに掲載した企業を参考に年間休日を調査してみると、90日~100日が1つの基準 となりそうでした。


もちろん年間休日が120日近くある企業も多いですが、 現場の工期との兼ね合いもあり、なかなか休みが取りにくいという企業の割合も多いです。


しかし最近では「働き方改革」の影響もあり、 休日が取りやすくなるようにさまざまな取り組みをしているという企業様も増えてきました。 休日に関しては求人情報だけではわかりにくい部分もあると思うので、気になる企業があれば面接などで聞いてみるのも良いでしょう。


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女性の電気工事士もどんどん増えています!

「電気工事は男性がする仕事」というイメージを持っている方もいらっしゃると思いますが、 実は女性の電気工事士もたくさん活躍しているんです! 実際に工事士.comでも、「現在女性が働いている」「女性の方も大歓迎」といった企業様は増えてきています。


女性を積極的に採用している企業の方は・・・

・一般住宅に訪問して工事をするときに、お客様の安心感がある
・現場での、職人さんへの指示だしがスムーズになる
・事務所や工事現場での雰囲気が和む
・器用で細かな作業が得意な方が比較的多い


といったような女性ならではのメリットもお聞きすることができました。


また最近では、工事士.comを利用してくださる女性の会員様の割合も増え、 電気工事業界は、男女問わず活躍できる業界へと変化しつつあると言えるでしょう。


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電気工事士に向いている人

「電気工事士になりたいけれど、自分には向いていないかも…」 電気工事士を目指している方の中にも、実はこんな悩みを持つ方が多くいます。


その仕事が自分にとって向いているのか・向いていないのかは、実際にやってみないと分かりません。 最初は興味なかったけれど、やってみたときにはじめて、「これって自分に向いているかも!」と気づくこともあります。


電気工事士として活躍している人には、下記のような特徴があると考えられます。


◎どんなことでもコツコツ学び、覚えられる人
◎「丁寧・几帳面・慎重」これらに当てはまる人
◎コミュニケーションが取れる人
◎「体力がある・根気強い・元気」これらに当てはまる人
◎向上心や目標を持てる人


これらに1つでも当てはまるものがあれば、
あなたは電気工事士の仕事に向いているかもしれません!


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まとめ、電気工事士のこれから

最後に・・・
電気工事士の需要はまだまだ多いですし、今後も増えていくことでしょう。


求人情報の掲載にあたってこれまで多くの企業様からお話を伺ってきましたが、 多くの企業様が、「工事の案件はあるのに人手が確保できない」という声を発しています。


今回の記事でお伝えしてきましたが、電気工事士の仕事内容や働き方、活躍の場は本当に幅広いです。


現在、電気工事士の仕事に興味のある方!
きっとあなたの力を活かせる場所がこの業界にはたくさんあると思います。


電気工事士になることは決して簡単ではないでしょう。 でもだからこそ、人の生活を支える・ 日本のモノづくりを支える電気工事士という職業がもっともっと世間から評価されるべきだと私は思います。


この記事や工事士.comを通して、電気工事士に興味を持ってくださる方、 電気工事士の仕事をやってみたいと思ってくださる方がちょっとでも増えていったら嬉しいです。


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