消防設備士甲種1類の合格率は20%台!試験の難易度と勉強法を解説

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目次

消防設備士 甲種1類は、屋内・屋外消火栓設備やスプリンクラー設備などの 水系消防設備を工事・点検するために必要な資格です。


「消防設備士として、水回り系の消防設備をさわれる資格が欲しい」 「資格を取ってスキルアップし、手当を付けたい」 「会社の仕事で必要になったから取らないといけない」


こういった理由などから、毎年約10,000人が甲種1類の資格試験を受験しています。今回は、甲種1類の受験資格や試験の難易度、勉強方法などについてお伝えしていきます。是非参考にしてみてください。



申し込み前に要チェック!甲種1類の受験資格と試験概要

消防設備士 甲種1類を受験するには、学歴や国家資格(甲種消防設備士や電気工事士等)、実務経験などの受験資格が必要です。 例えば、下記のような学歴・資格・経験のいずれかがあると甲種1類の資格試験を受験することが出来ます。


【受験資格】

【学歴】
大学、短期大学、又は高等専門学校(5年制)において機械、電気、工業化学、土木又は建築に関する学科又は課程を修めて卒業した者 など


【国家資格】
甲種消防設備士(甲種1類以外)/電気工事士/電気主任技術者/技術士 のいずれかなど


【実務経験】
◎消防設備工事の補助者として5年以上の経験者
◎乙種消防設備士として、2年以上の消防設備の点検・整備の経験がある者 など



※上記の学歴・国家資格・実務経験に関する受験資格は、一部の情報です。全ての受験資格を確認したいという方は、 一般財団法人 消防試験研究センターのHPでご確認をお願いします。



【試験概要】

甲種1類の出題範囲・出題形式・試験概要については下記をご覧ください。

試験科目(甲種1類)出題数
筆記消防関係法令法令共通8
法令種別7
基礎的知識機械に関する部分6
電気に関する部分4
構造・機能・及び工事・整備の方法機械に関する部分10
電気に関する部分6
規格に関する部分4
実技鑑別等5
製図2

【出題形式】
◎筆記試験・・・マークシート方式(四肢択一)/全45問
◎実技試験・・・鑑別等・製図/全7問


※実技試験の鑑別等では、写真やイラストを見て記述式で解答する問題が出題されます。製図では、図面を見ながら水量やポンプ吐出量を示す計算式を解答する問題などが出題されます。実際に消火栓やスプリンクラーをいじったりするような作業はありません。


※試験時間は3時間15分です。筆記試験と実技試験は同じ日に行われ、3時間15分の中で筆記と実技の両方を行います。


※合格基準について
筆記試験では、試験科目ごとの出題数で40%以上の正解率が必要です。かつ、筆記試験全体で60%以上の正解率が必要です。 実技試験は60%以上の正解率が必要です。なお、筆記試験が合格ラインに達していないと、実技試験は採点されません。



甲種1類はどのくらい難しい?試験の合格率、難易度を比較

続いては甲種1類の合格率や難易度についてお伝えしていきます。 まずは下記のグラフを見てください。




H27年度~令和元年度までの合格率の平均は25.8%です。甲種1類は、消防設備士甲種の中でも難しい資格だと言われています。

試験には、消防設備に関する法律や設置基準などの基礎知識はもちろん、 電気や物理などの専門知識が必要です。


また、甲種1類は消火栓やスプリンクラーなどを扱う資格ですので、 配管や水理に関する知識も問われます。実際に甲種1類の試験を受けた方は、「水回りの構造を理解するのに手間がかかった…」「計算式を使う問題が難しい…」と苦戦された方も多いようでした。


合格率は20%台とやや低い数字に見えるかもしれませんが『頑張って勉強すれば普通に受かる試験』 といった声も多く挙がっています。試験の範囲が広いので、『理解する大変さ』よりも 『覚える・暗記する大変さ』の方が勝っている試験だと言えそうです。




合格者直伝!甲種1類の勉強方法と試験攻略のコツ



試験を受ける時に必ず直面するのが、受験勉強の壁。 「働きながら合間を縫って勉強しないといけない・・・」 という方も沢山いらっしゃいますよね。

ここでは実際に甲種1類の試験に合格された方にお伺いした、勉強方法や試験を攻略するコツなどをご紹介していきたいと思います。


【30代・男性】
わたしは甲種4類の資格を過去に取得していたので、勉強方法はその時と変わらず、『テキストを読み込んで問題集を淡々とこなす』という方法で勉強をしました。

まず問題集を一通り解いてみた後の感想ですが、やはり、水回りの問題が多く出題される「構造・機能及び工事・整備の方法」の機械に関する部分はなかなか難しいといった印象です。1類特有の専門的な内容が問われるので、重点的に問題集を何度も解きましたね。


勉強期間は人それぞれだと思いますが、わたしの場合は約1ヶ月前から本腰を入れて勉強し始めました。それまではネットサーフィンをしながら試験でどんな問題が出るのかを調べたり、試験に合格した人のブログを見たりしながら情報を集めていました。


【40代・男性】
自分は消防設備の工事会社に勤めていて、主に火災報知器や消火器などの点検と、新規の取付工事を担当しています。甲種1類を受験した理由としては、今後も消防設備の仕事に携わっていく中で、水系の消防設備を扱う工事も出来るようになりたいと考えていたからです。

甲種1類の試験勉強は3ヶ月くらい前から始めました。試験の範囲が広いことと新しい知識の習得に、攻略するには時間が掛かるだろうと考えていたので、『長期間でコツコツ勉強していく戦法』で挑みました。法令や規格で覚えないといけない所は、小さい手帳に書き込んで仕事の休憩中に読んだりしていましたね。


試験前までに市販の問題集を2冊買って、2周ずつ解きました。学科試験の勉強については、練習問題をひたすら解きまくって、分からない部分はテキストで調べながら覚えるといった流れです。

実技試験の勉強は、自分でノートにスプリンクラーのイラストを描いてみたり、テキストの写真をコピーしてノートに張り付けて勉強したりして特徴を掴めるように頑張りました。試験内容は極端に難しいという訳ではなかったので、問題集をたくさんやっておけば合格できると思いますよ!あとはやる気次第!


【20代・男性】
消防設備士の試験の勉強方法は人それぞれだと思います。自分の先輩の中にも甲種1類の資格を持っている人はたくさんいますが、勉強期間が2週間程度の人もいれば、 半年前から勉強している人もいて様々です。

先輩に「どのくらい前から勉強しましたか?」と質問しても、みんな勉強期間がバラバラなので正直参考になりませんでしたね。一番いいのは、試験を受けようと思ったら まずテキストを買ってみてパラパラめくってみる事です。

自分の場合は、甲4・甲5・乙6の資格を既に持っているということもあって、知っている用語や知識に自信があったので、約1ヶ月前から勉強を始めました。


問題集を必ず1冊やり込むと決めて、答えが完璧になるまで5~6周は解きました。消火栓やスプリンクラー設備については知識がほとんど無かったので、先輩の現場に同行させてもらったり、メーカーのショールームを見学させてもらったりしながら覚えていきましたね。

あとは消防設備の商品カタログなんかを見ながら、スプリンクラーのヘッドの特徴を掴んだり・・・。カタログにはいろんな機器が載っているので、見ていると結構面白いんですよ。

初めて受ける試験だからと言って、苦手意識を持たずに気楽に取り組んだほうが勉強もはかどると思います。


【30代・男性】
甲種1類の勉強をやっていて感じたのは、数字が多いことです。水源水量の数値を求めたり、ポンプの吐出量を計算したり・・・自分は数字にとても弱かったのでかなり苦戦しました。

一度、甲種1類の試験を受けたことがあるのですが見事に不合格でした。2回目の試験は合格できましたが、実技試験の製図でも、やっぱり悪戦苦闘しましたね(笑)

2回目の試験では、1回目の試験で使ったテキストを併用しながら、新たにテキストを2冊、問題集を2冊増やし、合計5冊で2回目の試験に挑戦!上司からは「次は落ちんなよ!」とプレシャーをかけられていたので絶対に落ちたくありませんでした。


試験本番までに問題を解きまくって万全の態勢で迎えた当日。1回受けているので見慣れた問題も多々ありましたが、最後まで気を抜かずに見直しを2回繰り返してから試験を終えました。

正直に言うと、消防設備士の試験は全国各地で年に数回行われているので、1回くらい落ちても平気だと思っています。もちろん、一発で合格できるのがベストだと思いますが、相性の良い試験問題と出会えるまで繰り返し受験するのもアリかもしれませんよ!


いかかでしたでしょうか。

勉強期間も、勉強スタイルも人それぞれのようですね。受験者の方からお伺いした話によると、「1類特有の専門的な内容が問われる問題は、初見の方にはちょっと難しく感じるかも…」おっしゃっていました。

1類特有の問題が出題される、『構造・機能及び工事・整備の方法』の機械に関する部分は問題数が多いので要注意ですね。

また、テキストや問題集を2~3冊まとめて購入し、 どんな問題が来ても対応できるように対策しているという方も見られました。

今回は甲種1類のおすすめテキストもご紹介しますので、是非参考にして下さい。



【甲種1類のおすすめテキスト】

※ネットでの口コミも参考にしています。


【テキスト名】消防設備士1類 超速マスター/TAC出版 ノマドワークス(編集)


この本は甲種1類をはじめて受験する方におすすめのテキストです。1類の専門分野である水回り系の消火設備について、とても詳しく丁寧にまとめられているので、 初見の方でも安心して勉強を始めることが出来ると思います。


実際にこのテキストを使用した方は、「テキストをじっくり読み進めたら理解力がとても深まった」「試験の科目ごとに目次分けされていて、図解もあって初心者に優しい本」との声が挙がっています。

ただし、実技試験の内容については「もう少し例題を増やしてほしい」などの意見もあるので、問題集は別で用意した方が良さそうです。



【テキスト名】ラクラクわかる!1類消防設備士 集中ゼミ/オーム社出版 松岡浩史(著)


この本は『解答のテクニック』や『マメ知識』がたくさん詰まったテキストです。

実際にこのテキストを使用した方からは、「左ページに解説、右ページに問題を配置するという形式が学習効率を高めてくれた」「分かりやすくていい本!」となかなかの好評を得ています。

ただし、購入者からは「テキストの誤植が目立つ」との意見もあり、 勉強するときには注意が必要です。



【テキスト名】本試験によく出る!第1類消防設備士問題集/弘文社出版 資格研究会KAZUNO(著)


この本は消防設備士1類の出題傾向を分析した問題が掲載されている問題集です。

問題のボリュームが多く、中身はとても充実しています。実際にこのテキストを使用した方は、「いい問題集だと思う。合格を狙うには十分な問題集!」「他の参考書と併用しながら使うと良い」とおっしゃっています。

試験を攻略するには、問題集を繰り返し解いて理解を深めることが大事ですので、持っていて損はない1冊だと思いますよ!



科目免除はするべき?しないべき?

続いては甲種1類の科目免除についてお伝えしていきます。 科目免除とは、消防設備士(甲種1類以外)の資格や電気工事士などの資格を持っていると、 試験科目の一部を免除できるといった制度です。 免除の内容については、下記の表よりご確認ください。


【消防設備士 甲種1類の科目免除】

保有資格免除される科目
甲種2類・甲種3類「消防関係法令」の共通部分「基礎的知識」
甲種4類・甲種5類「消防関係法令」の共通部分
電気工事士「基礎的知識」・「構造・機能及び工事・整備」のそれぞれの試験科目における電気に関する部分
電気主任技術者「基礎的知識」・「構造・機能及び工事・整備」のそれぞれの試験科目における電気に関する部分
技術士(機械部門・衛生工学部門)「基礎的知識」「構造・機能及び工事・整備」

上記の他、日本消防検定協会または指定検定機関の職員で、型式認証の試験の実施業務に2年以上従事した方は、筆記試験の「基礎的知識」「構造・機能及び工事・整備」が免除になります。

また、試験が一部免除になった場合は試験時間も短縮されるのでご注意ください。


※甲種1類の免除に関して詳しく知りたい方は、 一般社団法人 消防試験研究センターのHPでご確認ください。消防設備士の免除に関しては、「やった方が良い」という意見もあれば「やらない方が良い」という意見もあって賛否両論です。


科目免除を行うメリットとしては、『勉強する範囲を少なくできる』『勉強にかける時間を減らせる』などがありますが、その一方で『試験の一部を免除することによって1問あたりのウエイトも大きくなる』といったデメリットもあります。

科目免除をするか・しないかの判断は、こういったメリット・デメリットも参考にしてみると良いと思いますよ!




試験の申し込み方法

最後に、試験の申し込み方法についてお伝えします。 消防設備士試験の申請方法は『書面申請』と『電子申請』の2つの方法があります。

申請方法については下記にまとめましたので是非参考にして下さい。 なお、甲種1類の受験費用は5,700円になります。(2020年度時点)


【書面申請の方法】
書面申請の場合は受験願書が必要になります。受験願書は、消防設備研究センターの各支部及び、関係機関の窓口で無料配布しています。受験申請に必要な書類(受験願書・郵便振替払込受付証明書など)を揃えた後、受付期間内に消防設備研究センターの各支部へ提出して下さい。

受験票は試験実施日の1週間~10日前ごろまでに郵送される予定です。 (詳しくは防設備研究センターの各支部へお問い合わせください)


【電子申請の方法】
電子申請は、インターネットから消防設備研究センターのHPにアクセスして申請する方法です。ケータイやスマートフォンからは申請できませんのでご注意ください。

まず、消防設備研究センターのHPの【電子申請はこちらから】にアクセスし、必要事項を入力します。申請手続き終了後、受験費用の振り込みを行います。(クレジット・コンビニ払い等選択可)


その後、消防設備研究センターのHPから受験票をダウンロードし、受験票へ顔写真を添付します。試験当日は、顔写真付きの受験票を持参してください。 (詳しくは防設備研究センターの各支部へお問い合わせください)

引用 : 【消防設備士 乙種6類】資格と試験(筆記・実技・免除)の基本情報



まとめ

ここまで読んでいただきありがとうございます。

今回の記事では甲種1類の受験資格や試験の難易度、 勉強方法などについてお伝えしてきました。 甲種1類の資格は消防設備士としてスキルアップする には持っていて損はない資格だと思います。

今後、甲種1類の資格取得を視野に入れている人は、 是非この記事で読んだ情報を参考にしていただければ嬉しいです。


また消防設備士の他の資格についてまとめた記事もありますので、興味のある方はご覧になってみてください。



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