消防設備士 甲種4類の合格率は30%台!乙種4類とどっちを取るべき?

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目次

消防設備士の甲種4類や乙種4類は、 さまざまな火災報知設備を扱うために必要な資格です。

消防設備関係やビルメンテナンス関係の仕事に活かすことが出来るので、 資格を取りたいと考えている方も多いのではないでしょうか?

ここでは、甲種4類や乙種4類の難易度や合格率・勉強時間の目安に ついてお伝えします。

・試験がどのくらい難しいのか
・どれくらい勉強すれば合格できそうか

このような悩みを持っている方は必見です。
ぜひご参考ください。



消防設備士 甲種4類と乙種4類を取得するメリット

消防設備士の4類の資格は、自動火災報知設備やガス漏れ火災警報設備などの、 さまざまな火災報知設備を扱うことが出来る資格です。

甲種4類は、火災報知設備の工事・点検・整備を行うことができ、 乙種4類は、点検・整備のみを行うことが出来ます。 受験資格は下記の通りです。


【受験資格】
■甲種4類:受験資格あり。
※受験資格は、大別して国家資格等によるものと、学歴によるものの2種類があります。
(詳細は消防試験研究センター 受験資格をご参照ください。)

■乙種4類:受験資格なし。 年齢・学歴・職歴などを問わず、どんな方でも受験できます。



初心者にオススメなのは乙種4類!

「甲4と乙4ってどっち取ればいいの?」こんな質問をよく目にすることがあります。 あなたがもし、消防設備士の4類に関してゼロから勉強を始めるのであれば、 まずは、乙種4類から受験するのがオススメです。


乙種4類の一番のメリットは、受験資格が無いので誰でも挑戦できる点という点だと言えます。

受験資格が無いので、実務経験年数なども関係ありません。 「消防設備の業界で働きたいけれど、資格も実務経験もない」といった初心者の方は、 まずは、乙種4類の資格取得を目指すといいでしょう。



長期的な活躍を目指すなら甲種4類!

甲種4類を取得の取得を目指している方は…

・既に実務経験があってスキルアップしたい方
・資格を取って仕事に活かしたい方

などの割合が多いです。


甲種4類の大きな特徴は、点検・整備に加えて工事も出来るという点であり、 取得すれば以下のようなメリットがあります。


メリット1:転職時に非常に有利!
点検・整備しかできない、乙種4類を持った消防設備士Aさん』と、『点検も整備も工事も出来る、甲種4類を持った消防設備士Bさん』、あなたが採用担当者だった場合、どちらを選ぶでしょうか。

きっと、『点検も整備も工事も出来る、甲種4類を持った消防設備士Bさん』 を選ぶという方が多いと思います。 消防設備士としてのスキルが高いBさんの方が、需要があり重宝されることでしょう。


メリット2:給料アップを狙える!
甲種4類の資格があると手当が付いたり、 給料のスタート金額が高くなったりする可能性があります。

これまで工事士.comに掲載して頂いた消防設備関係の仕事を行なっている企業様の中で、 甲種4類があると手当が付く会社の例をご紹介します。


【A社】
事業内容:消防設備施設業・工事・点検・電気工事業
従業員数:10名未満
応募条件:資格、経験不問
月  給:20万円~30万円
手  当:資格手当(消防設備士甲種4類:1万円)、家族手当、皆勤手当 他


【B社】
事業内容:総合ビル管理、設備業
従業員数:40名
応募条件:資格、経験不問 ※2種電工・消防設備士・危険物取扱者の資格保持者優遇
月  給:18万円~25万円
手  当:資格手当(消防設備士甲種4類)



例えば上記のA社のように、月給に毎月1万円の資格手当が付くのなら、 1年間で12万円の資格手当が貰えるという事になります。

会社にもよりますが『甲種4類は手当が付くけど、乙種4類は手当が付かない』という所もあります。 資格手当があるか・ないかは、 転職活動で求人を探すときの1つのポイントにもなるのではないでしょうか。

もし、この記事を読んでいる方の中で、甲種4類の受験資格があるのに、 「どっち受ければいいかな~」と迷っている方がいるのなら、 断然、甲種4類の取得をオススメします。


甲種4類は乙種4類よりも試験の問題数が多かったり、 実技試験の製図があるので難易度は高いです。

しかしその分、需要が大きかったり重宝されている資格なので、 取得後はたくさんメリットが感じられると思いますよ! 現在、甲種4類の資格取得を目指している方は、是非合格を目指して頑張ってください!



甲種4類と乙種4類の難易度・合格率を比較!

消防設備士の資格の難易度は、色々なサイトで情報が発信されていると思いますが、 工事士.comでは特に、合格率と試験の範囲に注目して、 甲種4類と乙種4類を比較しながら難易度をお伝えしていきます。


消防設備士試験は、甘く見てたら落ちる!

消防設備士の試験は、筆記試験と実技試験があり、両方に受かって合格となります。

これから試験の難易度をお伝えしていくに当たり、まずは問題の出題形式と試験概要を 確認しておく必要があるので、下記にまとめたものをご覧ください。


◇甲種の出題形式と試験概要
(※ 甲種1類~甲種5類の出題形式・試験概要は下記で統一されています)

◎解答方式(筆記)
マークシート方式(4択問題)

◎解答方式(実技)
鑑別等・製図

◎出題数
筆記試験=3科目で45問
実技試験=7問 計52問

◎試験時間
3時間15分(実技・筆記を含む)

※甲種の実技試験は、鑑別といって、写真やイラストなどを見て記述式で解答する問題と、 製図といって、解答用紙に感知器や配線など記入して 設計図を完成させる問題などが出題されます。

実際に自動火災報知設備を触ったり、いじったりする実技試験ではありません。



◇乙種の出題形式と試験概要
(乙種1類~乙種7類の出題形式・試験概要は下記で統一されています)

◎解答方式(筆記)
マークシート方式(4択問題)

◎解答方式(実技)
鑑別等

◎出題数
筆記試験=3科目で30問
実技試験=5問 計35問

◎試験時間
1時間45分(実技・筆記を含む)

※乙種の実技試験は、鑑別問題のみが出題されます。 鑑別問題では受信機や感知器、消防設備士が使う工具などの写真やイラストを見て、 名称や用途を答える問題が多いです。

甲種の実技試験と同様、実際に自動火災報知設備を触ったり、 いじったりする実技試験ではありません。



◇甲種・乙種に共通した試験概要

【合格基準(甲種・乙種共通)】
◎ 筆記試験
科目ごとの出題数で、40%以上の正解率が必要/全体では出題数の、60%以上の正解率が必要

◎ 実技試験
・ 60%以上の正解率が必要



消防設備士の試験を受験する上で、 合格基準について必ず注意しておきたい点があります。

上記の合格基準を見ると分かる通り、 消防設備士の試験には『足きり点』が設けられています。 足きり点とは、各科目において定められた合格ラインの事を意味します。 (消防設備士の試験で言えば、科目ごとの出題数の40%以上という合格ライン)

例えば、筆記試験の全体の正解率が60%を超えていたとします。 しかし、3科目中1科目でも正解率が40%に届いていなければ、不合格とみなされます。


消防設備士の試験の中で、一番気を付けなければいけない点と言っても良いでしょう。
この足切り点があるゆえに、合格できなかったという声も耳にしたことがあります。

自分の得意分野・不得意分野だけを偏って勉強したり、面倒だから勉強しないで試験に臨んだりすると、 落ちるかもしれないので、甘く見てはいけない試験です。 どの科目も正解率40%以上を取れるよう、 まんべんなく勉強する必要がありそうですね。



甲種4類・乙種4類共に合格率は30%台!

続いては、甲種4類と乙種4類の合格率について見ていきましょう。



平成27度~令和元年度の、甲種4類・乙種4類の合格率の平均は 30%台となっています。 合格率に関しては、甲種4類・乙種4類の差は、そんなに無いように見えるでしょう。


また、「消防設備士と併せて持っていると便利だ」と言われている資格に、第ニ種電気工事士や危険物取扱者乙種4類などがあります。 それらの資格の合格率と比較したものが下記の表です。



消防設備士の甲種4類・乙種4類と、危険物取扱者乙種4類を比較してみると、合格率にそれほど差はありませんが、第ニ種電気工事士と比較した場合は、 目に見えて分かるくらいの差が出ています。

よく「消防設備士と電気工事士の資格なら、どっちが取りやすいですか?」という質問を見かけますが、 合格率だけで見ると消防設備士の方が、少し難易度が高めだと言えるでしょう。

第ニ種電気工事士の合格率や難易度についても まとめた記事があるので、そちらもご参考ください。



実技試験の範囲でわかる試験の難易度

次は試験範囲に注目して難易度を見てみましょう。 甲種4類・乙種4類の試験範囲は下記の通りです。


試験科目(甲種4類)出題数
筆記消防関係法令法令共通8
法令種別7
基礎的知識電気に関する部分10
構造・機能・及び工事・整備の方法電気に関する部分12
規格に関する部分8
実技鑑別等5
製図2

試験科目(乙種4類)出題数
筆記消防関係法令法令共通6
法令種別4
基礎的知識電気に関する部分5
構造・機能・及び工事・整備の方法電気に関する部分9
規格に関する部分6
実技鑑別等5
 

まずは筆記試験から見比べてみましょう。 筆記試験の試験科目は甲種4類・乙種4類ともに同じです。
受験者の方から伺った話ですと、出題される内容はほとんど変わらないとのことでした。

ただし、問題数は甲種4類の方が多いので、 大変さで比較すると甲種4類が上回りそうですね。


次に実技試験を比べてみましょう。 実技試験に関しては、鑑別問題があるのは共通です。
甲種4類には鑑別に加えて「製図の問題」も出題されます。 甲種4類を実際に受験した方は、 この製図が一番の難関だとおっしゃっていました。


製図では、解答用紙に感知器や配線などを記入して設計図を 完成させる問題や、設置する感知器の個数などを答える問題が出題されます。

これまでに製図を見た事の無い人や、初めて甲種4類を受験する人にとっては、 理解するのに時間がかかるかもしれません。
甲種4類の試験科目の中で、一番力を入れるべき点 だと言えるでしょう。


合格率にはさほど差が無く、難易度は変わらないように思えましたが、試験範囲で見てみると、甲種4類の方が、難易度が高いと言えます。

甲種4類と乙種4類、どちらを受験するにせよ、 合格のためには勉強期間を充分に用意して臨む必要がありそうですね。



勉強時間の目安と勉強方法

最後に甲種4類・乙種4類の勉強時間の目安と 勉強方法についてお伝えしたいと思います。

この記事を書くにあたって、実際に消防設備士 4類の試験を受験された方に、 「試験本番までどれくらいの勉強期間を設けましたか?」と調査しました。

すると、甲種4類で「約3ヶ月」、乙種4類で「約1~2ヶ月」という意見が多く挙がりました。 もう少し詳しく見てみましょう。



4類を初めて受験するなら『3ヶ月程度』の勉強期間を用意しておくと安心

先程お伝えした勉強期間は、1つの目安として 参考にして頂ければいいかと思います。
甲種4類の勉強期間については、実技試験の製図があるので、 その分多めになっていると考えられます。

消防設備士 4類の試験を初めて受けるという方でしたら、 基礎から学ぶことになると思うので、最低でも3ヶ月程度、 またはそれ以上の勉強期間を設けておくと安心できると思います。


では仮に「約3ヶ月」 「約1~2ヶ月」という勉強期間を設ける場合、 時間換算してみると、どれくらいの勉強時間が必要になるのでしょうか。

下記は、時間換算した場合の、勉強時間の目安をまとめたものです。 自分にはどのタイプの勉強スタイルがあっているのか、 実際に勉強を進めていく上で参考にしてみてください。


◇甲種4類
「3ヶ月間」の勉強時間のイメージ

【平日に1h、土・日に3hの場合】
「平日1h×5日間」+「土・日3h×2日間」×4週間
= 44h×3ヶ月
= 132h


【平日に0.5h、土・日に2hの場合】
「平日0.5h×5日間」+「土・日2h×2日間」×4週間
= 26h×3ヶ月
= 78h



◇乙種4類
「約1~2ヶ月間」の勉強時間のイメージ

【平日に1h、土・日に3hの場合】
「平日1h×5日間」+「土・日3h×2日間」×4週間
= 44h×1~2ヶ月
= 44~88h


【平日に0.5h、土・日に2hの場合】
「平日0.5h×5日間」+「土・日2h×2日間」×4週間
= 26h×1~2ヶ月
= 26~52h



筆記試験と実技試験、勉強する割合は4:6

最後に、筆記試験と実技試験の勉強する割合についてお伝えしたいと思います。
受験者の方に、『試験の中で、何が一番大変でしたか?』と質問したところ、 「実技試験」と答える人が多数いました。
その理由としては、次のようなものが挙げられます。


・筆記試験と違って問題数が少ない。部分点などもあるが6割の 正解率を取る為には、確実に正解を狙わないといけない。

・筆記試験は4択から解答を選べばいいので、まだ安心感がある。 でも実技は記述式なので、正確な解答をしないと合格できない。


問題数が多い4択問題の筆記試験と比較すると、問題数の少ない記述式で解答する実技試験の方が、 解答の正確さが求められているように感じます。

勉強する割合は、筆記試験よりも実技試験をちょっと多めにしておいた方が良いですね。



まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、甲種4類と乙種4類の難易度や合格率、 勉強時間についてお伝えしてきました。

4類の資格は、消防設備士の中でも、需要の多い資格なので、持っていて損はありません。

今後、甲種4類・乙種4類の資格取得をお考えの方は、 是非この記事で読んだ情報を活用していただき、合格を目指してほしいと思います。


工事士.comでは、消防設備士 乙種6類の難易度・合格率についても詳しくまとめているので、気になる方は是非ご覧ください。

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