電気工事士見習いの仕事内容と待遇は?給与や未経験のキャリアアップも解説

電気工事士の仕事・転職

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電気工事士見習いの主な仕事内容は、現場作業の補助や事務サポートです。

電気工事業界では、未経験者が「見習い」として働ける企業が多くありますが、実際に現場でできることや、見習い期間の待遇・給料など、いろいろと気になりますよね。

そこで今回は、電気工事士の見習いについて詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。


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電気工事士見習いができることは?仕事内容を紹介

電気工事士の見習いができることは、大きく分けると下記の2つです。

電気工事士見習いの仕事内容


なお、「電気工事士見習い」の中でも、第二種電気工事士の資格を持っているかどうかで業務可能範囲が異なります。

以上を踏まえ、電気工事士見習いの仕事内容について、順番にご紹介していきます。

補助・サポート業務

照明器具を取り付ける電気工事士

電気工事士見習いが行う補助・サポート業務は、主に下記のとおりです。

補助・サポート業務の一例
  • 電気配線の簡単な作業
  • 照明器具やエアコンなどの取り外し・取り替え・取り付け
  • 現場の掃除
  • 必要な工具・材料の積み下ろし
  • 倉庫整理
  • 社用車の運転


電気工事士見習いの目標は、多くの場合、先輩社員の工事作業を補助しながら仕事を早く覚えることです。

そのため、見習いとして入社したら、まずは基本的な作業や、資格がなくてもできる作業を覚えることから始まります。

例えば、必要な工具・材料を準備したり先輩に渡したりする作業を通して、電気工事で使用する工具や材料、現場作業の流れなどを覚えられるようになります。

一見「雑務」と思える業務も、何となくこなすのではなく「先輩から多くを学ぼう」と自ら進んで行動することが、電気工事士として成長する上で重要です。

なお、電気工事を行うには「第二種電気工事士」の資格が必要です。

配線作業などの電気工事を知識のない人間が行うと、感電事故や漏電火災といった事故を引き起こす恐れがあるからです。

そのため、第二種電気工事士を持っていない見習いは、器具の取り外しや取り換え、取り付けなど業務範囲がかなり限られます。

見習いで働くうえでも、入社後はなるべく早く第二種電気工事士取得を目指しましょう。

電気工事に資格が必要であることについては「電気工事は資格がなくてもできますか?」で詳しくお伝えしています。

事務サポート

電気工事の資料

電気工事士見習いが行う事務サポート業務は、主に下記のとおりです。

事務サポート業務の一例
  • スケジュール管理の事務サポート
  • 工程管理の事務サポート
  • 打ち合わせ資料の整理


電気工事は、工期を守ることが何よりも大切です。

工期の遅れは、他の施工会社との兼ね合いが合わなくなったり、お客様からの信頼を失ったりしかねません。

したがって、見習いの段階でスケジュールや工程管理の事務サポートを行うことは、工事のスケジュール管理を学ぶために重要な業務です。

また、打ち合わせ資料の整理も、工事全体の流れを掴む勉強になるでしょう。

   

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電気工事士見習いの給料や待遇は?

「見習い」と聞くと、給料や待遇面に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

電気工事士見習いの給料の相場は、年収250万円〜300万円程度です。

ただし、会社の規模や本人の年齢・能力などによって異なるため、一概には言えません。

例えば、日当の場合は6,000円〜10,000円程度や、月給で170,000円といった企業もあります。

一方で、見習いであっても給与面の待遇が良い企業もあります。

では、電気工事に特化した求人サイト『工事士.com』に掲載中の求人例を見て、見習いの給与について確認してみましょう。(2024年4月18日時点の情報です。)

■ A社(見習いも経験者も大歓迎!)の求人情報

地域 京都
雇用形態 正社員
応募条件 資格経験不問
給与 月給20.5万円~
賞与 年1回
待遇 家族手当、資格手当などあり

■ B社(入社1.2年目の見習いも在籍中!)の求人情報

地域 神奈川
雇用形態 正社員
応募条件 資格経験不問
給与 日給月給27万円~
賞与 年2回
待遇 家族手当、資格手当などあり

■ C社(電気工事士見習いもOK!)の求人情報

地域 大阪
雇用形態 正社員
応募条件 資格:第二種電気工事士/経験:不問
給与 日給1.2万円~
※月給換算30万円~
賞与 年2回
待遇 家族手当、住宅手当などあり


求人例を見ると、見習い歓迎の求人でも月給20万円以上となっています。

なお、「電気工事士見習いができることは?仕事内容を紹介」でご紹介したとおり、第二種電気工事士を取得していれば見習いでも簡単な電気工事に携われるため、C社のように有資格者の見習いだと求人の給与も高い傾向にあります。

また、見習い中に給料を上げたい場合は、資格手当がある企業を選ぶのがいいでしょう。

   

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電気工事士見習いの下積み期間はどれくらい?

一般的に、電気工事士見習いの下積み期間は、およそ3年〜5年と言われています。

なぜなら、第一種電気工事士の免状交付条件が「実務経験3年以上」だからです。

第一種電気工事士は、受験自体は誰でもできますが、免状交付にあたっては3年以上の実務経験が必要です。

第二種電気工事士を持っていれば見習い期間も実務期間に含まれるため、「第一種電気工事士を取得できるまでが見習い」と考えている企業では、見習い期間が3年〜5年程度になっています。

しかし、「3年〜5年」というのは、あくまで目安です。

例えば、本人の成長スピードが早かったり、企業として早く一人立ちさせるという方針だったりする場合は、見習い期間が短いことも考えられます。

実際に、工事士.comの求人の中には、見習い期間を「入社から6ヶ月間」と定めている企業もあります。

企業によってさまざまですので、あらかじめ面接時などに見習い期間の目安を確認しておくといいかもしれません。

   

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電気工事士見習いは「きつい」?メリット・デメリットを比較

電気工事士見習いは、しばしば「きつい」と言われることがありますが、実際のところはどうなのでしょうか。

そこで、電気工事士見習いのメリット・デメリットをまとめました。

■ 電気工事士見習いのメリット・デメリット

メリット
早いうちから経験を積める
スキルアップにつながる
資格を取得していれば実務経験の期間に数えられる
デメリット
できることが限られている
給料が低い
無資格の見習いは実務経験扱いされない


では、順番に見ていきましょう。

見習いとして働くメリット

喜ぶ女性

電気工事士見習いとして働くメリットは下記のとおりです。

電気工事士見習いのメリット


早いうちから経験を積める

現在第二種電気工事士の資格を持っていない場合も、まずは見習いとして働くことで、現場の雰囲気や作業の流れなどを学べるため、さまざまな経験を積むことができます。

読者の方の中には、電気工事士の資格を取得してから転職を考えようと思っている方もいるかもしれません。

しかし、実際の現場には、座学では学べないようなことがたくさんあります

したがって、さまざまな経験を積んで成長したいという方の場合は、資格取得を待たずに見習いとして働き始めるのも1つの選択肢です。

実際に、入社時に資格の有無を問わない求人も多くありますので、ぜひチェックしてみてください。

   

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スキルアップできる

電気工事士見習いとして働くことで、先輩の技術を間近で見て学ぶことができます。

また、工具の名前や使い方はもちろん、工事の一連の流れを把握したり、第一線で働く先輩の働き方や働く姿勢を見たりするだけでも勉強になるはずです。

資格を取得していれば実務経験の期間に数えられる

第二種電気工事士の資格を持っている場合は、見習い期間も「電気工事の実務経験」に含まれます。

第二種電気工事士の上位資格である第一種電気工事士取得には5年以上の実務経験が必須ですし、認定電気工事従事者や特殊電気工事資格者の取得にも実務経験が必須です。

そのため、第二種電気工事士の資格を持った状態で見習いに従事すれば、より早く上位資格を取得できるようになります。

見習いとして働くデメリット

悩む女性

電気工事士見習いとして働くデメリットは下記のとおりです。

電気工事士見習いのデメリット


できることが限られている

電気工事士見習いができることは?」で解説したとおり、電気工事士見習いの仕事内容は、先輩社員の補助作業がメインのため、できることが限られています。

特に無資格の見習いの場合、配線作業など電気工事に関わる業務はほぼできません。

そのため、想像していたものと違い、もどかしさを感じてしまう方もいるでしょう。

また、先輩のサポート業務がメインになるため、先輩と行動を共にすることが多く、上下関係の厳しさに「きつい」と感じてしまう方も多いです。

給料が安い

電気工事士の見習い期間は、電気工事士と比べて給料が安い傾向にあります。

一般的に、電気工事士の平均年収は約400万円〜500万円見習いの平均年収は約250万円〜300万円と言われています。

この給料の安さも、電気工事士見習いが「きつい」と言われる理由の1つです。

しかし、「電気工事士見習いの給料や待遇は?」でお伝えしたとおり、なかには見習いでも月給20万円以上という求人もあります。

見習い期間の収入が気になる方は、企業選びの際に給与面も注目してみましょう。

   

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無資格の見習いは実務経験扱いされない

第二種電気工事士の資格を持っていない場合、見習い期間は「電気工事の実務経験」に含まれません。

第二種電気工事士の資格を持っている場合は、見習い期間も実務経験の期間に含まれます。

一方で、無資格の場合は電気工事に関する業務がほとんどできないため、実務期間として数えることができません。

したがって、無資格での見習い期間は、工具の名前や使い方を覚えるといったように将来に向けての勉強の時間だと考え、なるべく早く第二種電気工事士を取得できるようにすることが望ましいでしょう。

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電気工事士見習いからキャリアアップするには資格取得が重要!

電気工事士見習いは、将来的に電気工事士として活躍することができます。

見習いからキャリアアップしていくには、「まずは第二種電気工事士、次に第一種電気工事士」の流れで資格を取得していくのがおすすめです。

まずは第二種電気工事士を取得しよう!

業務範囲を広げるために、まずは第二種電気工事士の資格を取得しましょう。

電気工事士見習いは、無資格である限り電気工事に関する業務にほぼ関われないからです。

電気工事士として働いていくのなら、遅かれ早かれ第二種電気工事士の資格は取得することになりますし、資格を持っているに越したことはありません。

第二種電気工事士の試験概要は下記のとおりです。

■ 第二種電気工事士の試験概要

項目 学科試験 技能試験
受験資格 なし
免状交付条件 なし
出題内容 電気工事の基本知識
学科試験範囲
電気工事の基本作業
候補問題
問題数 50問 1問
合格ライン 60点/100点前後 欠陥なし
合格率 約60% 約70%
受験手数料 ネット申込:9,300円
書面申込:9,600円

出典:第二種電気工事士ができることは?試験・仕事内容と将来性を解説(工事士.com)

第二種電気工事士の試験は、年2回実施されますので、ぜひ積極的にチャレンジしてみてください。

ちなみに、電気工事士見習いは【第二種電気工事士を取得してから入社するパターン】【第二種電気工事士を取得する前に入社する(無資格)パターン】のどちらも可能です。

ということで、それぞれのメリットとデメリットをまとめました。

あなたはどちらのパターンに向いているか、確認してみてください。

第ニ種電気工事士試験の詳細については「第二種電気工事士ができることは?試験・仕事内容と将来性を解説」の記事をご確認ください。



第二種電気工事士を取得してから入社するパターン

見習いとして働く前に、あらかじめ第二種電気工事士を取得しておくメリットとデメリットは下記のとおりです。

■ 資格を取得してから入社するメリット・デメリット

メリット
資格必須の求人も選べる
転職時にアピールポイントとして使える
電気工事の基礎知識を持った状態で仕事を始められる
入社後、電気配線の作業ができる
デメリット
試験勉強を1人で計画的に進める必要がある
コツを押さえないと、合格までに時間がかかる
合格しないと、転職が先延ばしになる恐れがある


以上を踏まえると、第二種電気工事士を取得してから見習いを始めるパターンに向いている方は、【転職活動を有利に進めたい】タイプや【試験勉強を1人で計画的にできる】タイプです。

第二種電気工事士を取得する前に入社するパターン

第二種電気工事士を取得する前に見習いとして働き始めるメリットとデメリットは下記のとおりです。

■ 資格を取得する前に入社するメリット・デメリット

メリット
会社の資格取得支援制度を利用できる
試験勉強で分からない部分を先輩に聞ける
現場で実物の図面や工具を見るため、勉強の内容を理解しやすい
同時に受験する社員がいる場合は、一緒に勉強できる
デメリット
資格必須の求人に応募できない
新しい職場での現場仕事を覚えながら勉強しなければならない


以上を踏まえると、第二種電気工事士を取得する前に見習いを始めるパターンに向いている方は、【なるべく早く電気工事の仕事に就きたい】タイプや【効率的に勉強したい】タイプです。



見習い期間を活かして第一種電気工事士にも挑戦!

第二種電気工事士を取得した後は、ぜひ第一種電気工事士にも挑戦しましょう。

第二種電気工事士は一般住宅や小型店舗などの電気工事に携われますが、第一種電気工事士を取得することでもっと業務範囲を広げることができるからです。

なお、第一種電気工事士は、試験合格後、免状交付にあたって3年以上の実務経験が必須です。

第二種電気工事士取得後に見習いとして働けば、実務経験期間として数えられるため、より早く免状交付を受けられるようになります。

そのため、第二種電気工事士を取得したら、そのまま第一種電気工事士の勉強も始めるのがおすすめです。

第一種電気工事士の試験概要については「第一種電気工事士とは?第二種との違い、難易度、取得方法、勉強のコツまで完全ガイド」の記事をご確認ください。

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無資格・未経験OKの求人多数!電気工事士見習いは需要あり

転職活動

電気工事士は、「未経験かつ資格も持っていない」といった方でも応募できる求人が多数あります。

労働人口が減少している中、インフラを支える電気工事業の需要が高いためです。

工事士.comは電気工事に特化した求人サイトのため、無資格・未経験の求人も多数掲載しています。

「見習い歓迎」といった求人や、未経験でも月給20万円以上の求人もありますので、ぜひあなたに合った企業を探してみてください。

   

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電気工事士見習いに関するよくある質問

この記事を読んだ方によくある質問をまとめました。

電気工事は資格がなくてもできますか?

電気工事士法により、電気工事士の資格を取得していない人が電気工事を行うことは禁止されています。

これは、感電や火災などの事故を防ぐためです。

しかし、電気工事の資格を持っていない場合でも「軽微な工事」のみ行うことができます。

>電気工事士等資格が不要な「軽微な工事」とは

(出典:経済産業省「電気工事士等資格が不要な「軽微な工事」とは」)


ただし、上記の図のとおり、「軽微な工事」とは“電気工事でないもの”とされる簡単な作業です。

したがって、電気工事士として働くうえでは、電気工事士の資格を取得する必要があります。

無資格で行える電気工事の範囲については「無資格でも電気工事がしたい!」の記事で詳しく解説しています。



30代や40代未経験でも見習いになれる?

読者の方々の中には、「30代、40代からでも電気工事士を目指したい!」という方もいらっしゃるかと思います。

結論として、30代や40代の無資格・未経験でも電気工事士見習いを目指せます。

理由としては2つあります。

1つ目は、第一種・第二種電気工事士どちらも受験資格に年齢制限がないからです。

実際に、第二種電気工事士の受験者の年齢層を見てみると、受験者の3人に1人が40代以上であることが分かります。

電気工事士は、何歳からでも目指せる資格だということですね。

>第二種電気工事士受験者の年代割合

(出典:「40代・50代・シニアでも電気工事士になれる?(工事士.com)」)

2つ目は、雇用対策法により求人の年齢制限は原則禁止されているからです。

キャリア形成のため、一部例外として年齢制限を設けている企業もありますが、「やる気があれば年齢は気にしない」と考えている企業も多いです。

実際に、工事士.comでは【年齢・資格・経験】を不問としている求人が150件以上掲載されています。(2024年4月18日現在)

したがって、電気工事士を目指すには30代や40代からでも決して遅くはありません。

   

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電気工事士を目指すうえで年齢が気になるという方は、下記の記事も参考にしてみてください。



まとめ

今回は、電気工事士見習いの仕事内容や、給料・待遇、メリット・デメリット、キャリアアップのための資格取得などについてご紹介しました。

この記事のまとめ
  • 電気工事士見習いの主な仕事内容は、先輩の補助や事務サポート
  • 無資格の場合、電気工事に関する補助作業はほとんどできない
  • 第二種電気工事士を取得している場合、見習いとして実務経験を積むことが上位資格取得の近道になる
  • 電気工事士見習いの給料は年収250万円〜300万円程度と言われているが、待遇の良い企業も多くある
  • 電気工事士見習いの需要は高く、年齢・資格・経験不問の求人も多い

労働人口が減少する中、電気工事士見習いを求めている企業は多いです。

そして、電気工事士を目指すうえで何よりも大切なのは「意欲」です。

気になる企業を探したり、第二種電気工事士の資格勉強を始めたりと、まずは一歩を踏み出してみましょう。

工事士.comでは電気工事士見習いの求人も多数掲載中ですので、早速あなたの希望に合う企業を探してみてはいかがでしょうか。

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