消防設備士の定期講習を解説|期限切れの対処法や受講対象者も解説

消防設備士

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消防設備士の資格保有者には、定期講習への参加が義務付けられています。

初回の講習は、「免状交付を受けた日以後における最初の4月1日から2年以内」、2回目以降の講習は、「講習を受けた日以後における最初の4月1日から5年以内」に受講が必要です。

受講期限が切れると、違反点数が加点されてしまうため、期限切れの場合は速やかに再受講しましょう。

この記事では、消防設備士の講習についての基本情報のまとめから、講習の期限が切れた場合の対処法などについて解説します。



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消防設備士 講習が期限切れしたらどうすればいい?

消防設備士の資格保有者には、定期講習への参加が義務付けられています。

初回の講習は、「免状交付を受けた日以後における最初の4月1日から2年以内」、2回目以降の講習は、「講習を受けた日以後における最初の4月1日から5年以内」に受講が必要です。

消防設備士講習の期限が切れてしまった場合は違反点数が加点されますが、講習を受けなかっただけで免状返納命令が出るというわけではありません。

しかし、違反点数が付いてしまうため、まずは期限内に忘れず受講することを心がけ、万が一期限が切れてしまった際はすぐに再受講するようにしましょう。

消防設備士の点数制度について、詳しく解説していきます。

消防設備士には「減点措置」が設けられており、該当行為を行った場合に違反点数が加点されていきます。

違反点数の合計が「20点」に達した場合は、免状を返納しなければなりません。

■ 措置点数の算定等

都道府県知事は、当該違反行為及び当該違反行為のなされた日(継続する性質の違反行為にあっては、当該違反行為を覚知した日)を起算日とする過去3年以内におけるその他の違反行為に係る違反点数を合計した点数(以下「措置点数」という。)を免状の種類等ごとに算出し、措置点数が20点に達した免状の種類等がある場合において、当該免状の種類等に係る免状返納命令を行うものとする。

※出典:消防設備士免状の返納命令に関する運用基準の策定について(総務省消防庁)

違反点数の対象となるものは様々ありますが、講習を受けなかった場合の違反点数は「5点」です。

■ 消防設備士 主な違反点数対象(一部抜粋)

違反行為 点数
資格外の点検実施又は無資格者を利用しての点検実施 6点
保有する消防設備士免状対応業務以外の業務実施 8点
消防設備士講習受講義務違反 5点
消防用設備等の機能、効用が著しく損なわれているにもかかわらず、そうでない旨の記載をした場合 6点
消防設備士免状の携帯義務違反 4点
消防用設備等の設置工事着手届出義務違反(事実と異なる届出を含む。) 4点


消防法施行規則(第33条の17第1項)によると、受講期限までに受講しないと「違反行為」と見なされますが、その後1年以内にも受講しなかった場合も、さらに「違反行為」と見なされ「5点」が加算されます。

つまり、期限切れの状態でなおも受講していない場合、毎年「5点」の違反点数が加点されていくということになります。

なお、消防設備士の点数制度は3年ごとにリセットされます。

したがって、消防設備士講習を受けていないだけでは3年間で「20点」に到達しないため、免状返納とはなりません。

しかしながら、特に消防設備士の業務に携わる方は、予期せぬ事態で減点になってしまう恐れもあります。

講習は業務の基礎知識を改めて再確認できる場でもありますので、消防設備士講習は期限を忘れずに受講することが大切です。

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【令和6年度】消防設備士 講習の日程は?

消防設備士講習の日程は、都道府県によって異なります。

なお、講習は全国どこで受けても問題ありません。

消防設備士の免状交付を受けた都道府県とは異なる地域で受講することができます。

したがって、お住まいの都道府県の日程がどうしても合わない場合などは、近隣の都道府県での受講を考えましょう。

各都道府県の講習日程は、それぞれのホームページから確認できます。

下記の一覧表から各都道府県のホームページに飛べますので、希望地域の日程を確認してみてください。

■ 各都道府県 消防設備士講習のホームページ一覧

地域 都道府県
北海道・東北 北海道 秋田県
青森県 山形県
岩手県 福島県
宮城県
関東 茨城県 千葉県
栃木県 東京都
群馬県 神奈川県
埼玉県
甲信越・北陸 新潟県 福井県
富山県 山梨県
石川県 長野県
東海 岐阜県 愛知県
静岡県 三重県
近畿 滋賀県 兵庫県
京都府 奈良県
大阪府 和歌山県
中国・四国 鳥取県 徳島県
島根県 香川県
岡山県 愛媛県
広島県 高知県
山口県
九州・沖縄 福岡県 大分県
佐賀県 宮崎県
長崎県 鹿児島県
熊本県 沖縄県


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消防設備士の定期講習について

消防設備士講習の基本情報を下記のとおりご紹介していきます。

消防設備士講習の基本情報


受講対象者

消防設備士講習の受講対象者は「消防設備士の資格保有者全員」です。

消防設備士の免状交付を受けた方は、受講が必須となっています。

消防設備士は、都道府県知事が行う消防用設備等の工事又は整備に関する講習を定期的に受けなければならないとされており、現在消防用設備等の点検、工事などの業務に従事しているか否かにかかわらず、定期的に講習を受講する必要があります。

※出典:総務省 消防庁



つまり、消防設備士として働いているかどうかは関係なく、資格を持っている人は全員講習を受けなければならないということです。

消防設備の業務に携わっている方はもちろん、現在は消防設備関連の仕事をしていないという方でも、講習は忘れずに受講するようにしましょう。

受講期限

消防設備士講習は、好きなタイミングで受ければいいというものではありません。

下記のとおり「受講期限」が定められています。

■ 消防設備士講習の受講期限

  • 免状の交付を受けた日以後における最初の4月1日から2年以内
  • 同項の講習を受けた日以後における最初の4月1日から5年以内

※出典:消防法施行規則第33条の17(総務省 消防庁)


最初の講習は免状交付日以降の最初の4月1日から2年間2回目以降の講習は前回の受講日以降の最初の4月1日から5年間の中で受講しなくてはなりません。

万が一、受講期限が切れてしまった場合については、本記事「消防設備士講習が期限切れしたらどうすればいい?」にて解説しています。

受講方法

消防設備士講習の申し込み方法は、主に「電子申請」「書面申請(郵送または持ち込み)」の2種類です。

講習は各都道府県が運営しているため、申し込み方法も都道府県によって異なります。

「電子申請」または「書面申請(郵送)」のいずれかを選択できる地域もあれば、「書面申請(持ち込み)」のみの地域もあるなど、さまざまです。

したがって、消防設備士講習を受講する際は、まずは受講予定の都道府県の申し込み方法をきちんと確認する必要があります。

申請フォーム、または申請書に必要事項を記入し、受付期間中に申し込みを済ませましょう。

ちなみに、東京都の申請フォーム、申請書における必要事項は下記のとおりです。

■ 申請時に必要なもの

  • 本籍
  • 現住所
  • 氏名
  • 勤務先名
  • 交付を受けている消防設備士免状

※参考:消防設備士講習受講申請書(東京消防庁)


各都道府県の消防設備士講習のホームページは、本記事「【令和6年度】消防設備士 講習の日程は?」にて紹介しています。

講習区分

消防設備士講習は、「特殊消防用設備等」「消火設備」「警報設備」「避難設備・消火器」の4つの区分に分かれています。

講習区分は、取得している資格によって異なります。

講習区分と該当資格は下記のとおりです。

■ 消防設備士講習区分と該当資格一覧

講習区分 免状種類
特殊消防用設備等 甲種特類
消火設備 甲種第1・2・3類
乙種第1・2・3類
警報設備 甲種第4類
乙種第4・7類
避難設備・消火器 甲種第5類
乙種第5・6類

※出典:消防設備士講習案内(東京消防庁)



講習区分の異なる資格を取得した際は、その分講習を受けなければなりません。

例えば「甲種第1類」と「甲種第4類」を取得している方は、「消火設備」と「警報設備」の講習を受講する必要があります。

なお、1つ目の講習を受講してから6ヶ月以内に他の講習を受ける場合、一部科目の受講が免除される「免除制度」が設けられています。

一方で、同じ講習区分にあたる資格を持っている場合は、1つの講習のみの受講で問題ありません。

例えば、「甲種第1類」と「乙種第3類」を取得している方は、「消火設備」のみの受講となります。

その際は、先に免状交付した資格の受講期限に沿って講習を受けましょう。

複数免状取得時の消防設備士講習の受け方

※出典:消防設備士講習案内(東京消防庁)

受講内容

消防設備士講習では、一体どんな内容の講習が行われるのでしょうか。

消防設備士講習の科目は下記のとおりです。

■ 講習科目

  1. 工事整備対象設備等関係法令及び防火に関する他法令等に関する事項
  2. 工事整備対象設備等の工事又は整備等に関する事項
  3. 効果測定

※出典:令和6年度 消防設備士講習案内(東京消防庁)


講習は、取得している資格ごとに異なるため、「2.工事整備対象設備等の工事又は整備等に関する事項」については、講習区分ごとの内容の講義が行われます。

また、前回の講習以降で法改正などがあった場合は、講習内で改めて内容を確認することもあります。

なお、「3.効果測定」は、講習の最後に行われる小テストです。

小テストとはいえ、講習を聞いていれば解答できる内容となっていますので、不安になりすぎる必要はありません。

きちんと講習を受けることを心がけましょう。

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よくある質問

この記事を読んだ方に向けて、よくある質問をまとめました。

複数の免状を持っている場合は?

消防設備士資格の複数の免状を持っている場合、受講区分にあわせて必要な講習を受ける必要があります。

同じ受講区分の免状を取得している場合は1つの講習を受講すれば問題ありませんが、異なる受講区分の免状を取得している場合は、それぞれの講習を受講しなくてはなりません。

受講区分と該当資格の一覧は、本記事の「講習区分」にてご確認ください。



講習を受講するのに必要なものは?

消防設備士講習の申請時に必要なもの、講習当日の持ち物は下記のとおりです。

■ 申請時に必要なもの

  • 申請書
  • 消防設備士免状
  • 受講手数料 7,000円(非課税)

■ 講習日当日に必要なもの

  • 受講票
  • 消防設備士免状
  • 筆記用具(効果測定時に必要)

当日慌てることがないよう、事前にしっかり準備しておきましょう。

講習はどこで受けたらいい?

消防設備士講習は、全国どこでも受講することができます。

お住まいの地域や消防設備士の免状交付を受けた地域以外で受講しても問題ありません。

各都道府県で実施されていますので、日程や場所などで都合の良い会場を探し、期限内に忘れずに受講することが大切です。

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まとめ

本記事では、消防設備士講習の基本情報について詳しく解説してきました。

この記事のまとめ
  • 消防設備士講習の受講対象者は「免状取得者全員」
  • 最初の消防設備士講習は、「免状交付を受けて以後最初の4月1日から2年以内」、次回以降は「前回の講習を受けた日以後における最初の4月1日から5年以内」に受講する必要がある
  • 消防設備士講習の期限が切れてしまった場合は違反点数「5点」が加算されるため、早急に受講することが大切である
  • 消防設備士講習は各都道府県ごとに実施されているため、日程も都道府県ごとに異なる


消防設備士講習は、ついつい忘れてしまう方も多いですが、受講しないと違反点数が付いてしまいます。

違反行為とみなされてしまうほど、消防設備士として重要な講習であることをしっかり理解する必要があります。

また、仕事で免状が必要になった際に困らないよう、事前に講習期限を確認し、余裕を持って受講するようにしましょう。

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