消防設備士乙6の合格率は約40%!難易度を他資格と比較
消防設備士最終更新日:
消防設備士乙種6類の過去5年間(2019年~2023年)の平均合格率は39.6%です。
消防設備士乙種6類は消防設備士資格の中で2番目に簡単な資格ですが、受験者のうち半分以上が試験に落ちている資格であるため、油断は禁物です。
この記事では、消防設備士資格のうち「消化器」の点検・整備を行うことができる「消防設備士乙種6類」の合格率と難易度について解説します。
これから消防設備士乙種6類を受験される方は参考にしてください。
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過去5年間の平均合格率
消防設備士乙種6類の過去5年間(2019年~2023年)の平均合格率は39.6%です。
■合格率
年度 | 合格率 | 受験者数(人) | 合格者数(人) |
---|---|---|---|
平均 | 39.6% | 23,616 | 9,328 |
2023年度 | 38.1% | 25,136 | 9,567 |
2022年度 | 38.8% | 25,023 | 9,712 |
2021年度 | 39.9% | 25,634 | 10,240 |
2020年度 | 42.7% | 20,955 | 8,944 |
2019年度 | 38.3% | 21,333 | 8,176 |
その他の国家資格と比べると難易度の高い資格ではありませんが、受験者の半分以上は試験に落ちている資格です。
難易度の高い資格ではないからと油断していると不合格になってしまう可能性が十分にあるため、しっかりと対策を行うようにしましょう。
他の資格と難易度比較
次に、消防設備士乙種6類とその他の資格の難易度を比較してみました。
消防設備士同士の難易度比較
以下の表は消防設備士の難易度ランキングです。上から難易度の低い順に消防設備士資格を並べています。
消防設備士乙種6類は消防設備士資格の中で2番目に簡単であり、その他の消防設備士資格と比べて難易度が低い資格です。
消防設備士の難易度ランキング
難易度順 | 種別 | 分類 | 合格率 |
---|---|---|---|
1位 | 乙種 | 7類 | 58.20% |
2位 | 乙種 | 6類 | 39.60% |
3位 | 乙種 | 5類 | 37.50% |
4位 | 甲種 | 5類 | 37.50% |
5位 | 甲種 | 4類 | 34.90% |
6位 | 甲種 | 3類 | 34.50% |
7位 | 乙種 | 2類 | 34.40% |
8位 | 乙種 | 4類 | 34.10% |
9位 | 甲種 | 2類 | 32.80% |
10位 | 乙種 | 1類 | 30.40% |
11位 | 乙種 | 3類 | 29.20% |
12位 | 甲種 | 特類 | 27.30% |
13位 | 甲種 | 1類 | 26.40% |
他の国家資格と難易度比較
以下では、設備管理・ビルメンテナンスの仕事に活かせる「第二種電気工事士」と「電験三種」の難易度と消防設備士乙種6類の難易度を比較しました。
下表のとおり、消防設備士乙種6類は第二種電気工事士(筆記試験合格率:約60%)よりも難しく、電験三種(合格率:約12%)よりは簡単な資格となっています。
■電工・電験との合格率の比較
年度 | 消防設備士乙6 | 第二種電気工事士 | 電験三種 |
---|---|---|---|
平均 | 39.6% | 60.5% | 12.2% |
2023年度 | 38.1% | 59.4% | 18.8% |
2022年度 | 38.8% | 56.0% | 11.7% |
2021年度 | 39.9% | 59.2% | 11.5% |
2020年度 | 42.7% | 62.1% | 9.8% |
2019年度 | 38.3% | 65.9% | 9.3% |
消防設備士乙6類はどんな試験?
消防設備士乙種6類とは、「消化器」の点検・整備を行うことができる資格です。
消化器は消防設備の中でも設置数が圧倒的に多いため、需要が高いことが特徴です。
消防設備士の試験は、4択のマークシート式で解答する筆記試験と、簡単な記述方式で解答する実技試験があり、両方で合格基準をクリアすれば合格となります。
■試験概要
項目 | 筆記 | 実技 |
---|---|---|
解答方法 | 四択問題 | 記述式 |
出題数 | 30問 | 5問 |
試験時間 | 1時間45分 | |
合格基準 | 科目毎:40%以上 全体:60%以上 |
60%以上 |
■注意点
①筆記試験が合格基準点に達していなければ、実技試験は採点されない
消防設備士の試験は、筆記試験出題数のうち60%以上正解している必要があります。まずは、筆記試験を確実にクリアする事を目標に、試験勉強を頑張りましょう。
②消防設備士の試験には、試験の一部を免除することができる免除制度がある
消防設備士(乙6種以外)・電気工事士・電気主任技術者・技術士などの資格保持者は、試験の一部を免除することが可能です。
免除制度を利用すれば勉強範囲が狭くなるので、その分、効率よく合格を狙うことができます。
※試験の一部免除者の合格基準は、免除を受けている部分を除いた出題数のうち60%以上
消防設備士乙種6類の出題範囲は以下のとおりです。
■出題範囲
試験科目(乙種6類) | 出題数 | ||
---|---|---|---|
筆記 | 基礎的知識 | 機械に関する部分 | 5 |
電気に関する部分 | ― | ||
消防関係法令 | 共通部分 | 6 | |
6類に関する部分 | 4 | ||
構造・機能・及び工事・整備の方法 | 機械に関する部分 | 9 | |
電気に関する部分 | ― | ||
規格に関する部分 | 6 | ||
合計 | 30 | ||
実技 | 鑑別等 | 5 | |
製図 | ― |
消防設備士乙6の勉強方法
消防設備士乙種6類に合格するために、以下の勉強方法を実践してみてください。
短期集中型の勉強方法を実践する
消防設備士乙種6類に合格するためには、試験日の2ヶ月前から短期集中で勉強を行いましょう。
なぜなら、あまりに勉強期間が長すぎるとせっかく暗記した部分を忘れてしまうからです。
実際に乙種6類を受験した方に「どれくらい前から勉強を始めたか」を調査したところ、2ヶ月前からという人が多かったです。
「あまりに勉強期間が長すぎると、前に勉強した部分を忘れてしまう」 という声も。
「2ヶ月前から」というのはひとつの目安ですが、消防設備士試験においては「短期集中型の勉強方法」が最も効率よく合格に近づくことができる勉強方法です。
3つの暗記方法を活用してとにかく覚える
消防設備士乙種6類に合格するためには、「どれだけたくさん暗記できるか」がポイントです。
そのため、効率よく暗記できるように以下3つの暗記方法を実践してみてください。
◆単語帳を作りスキマ時間を有効活用
「働きながらではなかなか勉強時間が作れない」という方は、 単語帳を使ってスキマ時間で暗記する勉強方法がおすすめです。
通勤時間や仕事の休憩中など、5〜10分ほどのスキマ時間学習の積み重ねが、最終的に大きな結果につながります。
◆声に出してテキストを読む
五感を使うと、脳にインプットしやすくなるといわれています。
暗記量がポイントになる消防設備士の試験では、声に出しながらテキストを読んで暗記する方法が有効です。
さらに暗記力をアップさせるためには、1回読むだけでなく何回も繰り返し読むことが大切です。
◆寝る直前に勉強する
寝る直前に覚えたことは記憶に残りやすいといわれています。日中に単語帳で勉強したことを寝る直前に復習しましょう。
逆に睡眠時間を削っての勉強は記憶に定着されにくいため、効率が悪い勉強方法です。
大切なのは『寝て、脳に覚えさせる』こと。
暗記が大切な消防設備士試験では、睡眠前の復習を必ず行い、睡眠時間を確保するように心がけましょう。
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消防設備士乙6受験者からのアドバイス
消防設備士乙種6類の試験を受験した方に、試験当日までの勉強方法についてお聞きした内容を以下にまとめました。
【30代・男性】
消防設備士の試験は問題集を丸暗記すれば、合格は確実だと思います。
私は1ヶ月半前から乙6の勉強を始めて、分からない所はテキストを見ながら、問題集を解くようにしていました。
これを何回も繰り返していれば、問題の内容を暗記することができるので、 出題傾向もなんとなく掴むことができました。
テキストは、分からない所を調べるための辞書代わりとして使っていました。
とにかく過去に出題された問題を、根気よく解いていく事が、 合格への近道だと思います。
【40代男性】
私はビル管理の仕事をしており、仕事上、 消防設備士の資格が必要になったので、 まずは乙種6類の資格から取ることにしました。
テキストを開いてみると、知っている単語もあったので何となく「簡単そう」という印象を持ち、試験勉強は2週間前からスタート。
暗記系の問題がほとんどだったので、勘でいけるだろうと思い、 テキストを数回読んだだけで覚えた気になっていました。
しかし、実際に試験を受けてみると、紛らわしいひっかけ問題もあって、結構難しかったです。
やっぱりもうちょっと余裕をもって勉強しておけばよかったなと思いました。
【20代・男性】
私は昔から試験勉強で暗記をすることが大の苦手でした。
書店でテキストを買って、パラパラめくっていると文字ばかりで、勉強するのも嫌になったくらいです。
でも、実技試験で写真を見て解答する問題がある事を知って、 「写真なら覚えられそう!」と思い、まずは実技試験の勉強から始めました。
写真を見ながら「この消火器の名前は○○で、こんな構造をしている」など、 1つ1つの消火器の特徴を捉えながら覚えていくように工夫しましたね。
テキストを見ながら問題集を読んで解くことを3回くらい繰り返した感じです。
筆記試験の勉強も、実技試験の勉強の時と同じように勉強していきました。
あと、仕事の休憩中はアプリなんかも使って問題を解いていましたよ!
私は書いて覚えるよりも、アプリでサクサク勉強するほうが自分に合っているなと感じました。
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まとめ
この記事では、以下について解説しました。
消防設備士乙種6類の合格率は約40%。
難易度は高くありませんが、受験者のうち半分以上が試験に落ちている資格であるため、油断は禁物です。
これから消防設備士乙種6類を受験される方は、消防設備士乙種6類に合格するための勉強方法を参考に、合格を目指して勉強しましょう。
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消防設備士乙種6類を活かした転職を考えている方は、取得後にすぐ動き出せるよう、どんな仕事があるのかを事前に調べておきましょう。
執筆者・監修者
工事士.com 編集部
株式会社H&Companyが運営する電気工事業界専門の転職サイト「工事士.com」の編集部です。
◆工事士.comについて
- 電気工事業界専門の求人サイトとして2012年にサービス開始
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