下のボタンをクリックすると、ページ内の閲覧したいコンテンツが表示されます
電気に関する専門的な知識と技能をもつ人に与えられる国家資格が電気工事士です。電気工事の作業を行うためには電気工事士の資格が必要で、取得のためには筆記試験と技能試験を突破する必要があります。
わたしたちの暮らしには電気工事士の仕事が必要不可欠。住宅のコンセントひとつ取り付ける作業から大きな建物の電気設備工事まで、電気工事士の仕事は多岐にわたり、仕事の現場も一般の住宅からビル・マンション・工場・大きな商業施設やテーマパークなどさまざまです。豊かな暮らしを支える電気工事の仕事は需要が高く、電気工事士の資格は「一生食っていける資格」と言われることもあります。就職・転職にも非常に役に立つ資格です。
電気工事士の資格は、第一種電気工事士と第二種電気工事士の2種類があります。資格によって、従事できる仕事内容が分かれます。
第一種 |
一般用電気工作物および自家用電気工作物(最大電力500kW未満の需要設備に限る)の作業に従事することができる |
---|---|
第二種 |
一般用電気工作物の作業に従事することができる |
第一種電気工事士免状取得者 | 第ニ種電気工事士免状取得者 | 資格未取得者 |
---|---|---|
【電気工事士としてできる作業】
・一般用電気工作物の電気工事
【主任技術者】 |
【電気工事士としてできる作業】
【主任技術者】 |
【できる作業】 ※軽微な工事とは:保安上支障がないと認められる作業。例えば一部の器具にコード又はキャブタイヤケーブルを接続する工事や電気機器の端子に電線をネジ止めする工事、小型変圧器で降圧された電圧36V以下の配線工事、電線を支持、維持、保持する柱や暗渠等の設置・変更工事などが挙げられます。 |
第一種電気工事士免状取得者 |
【電気工事士としてできる作業】 【主任技術者】・自家用電気工作物のうち最大電力500kW未満の事業場にて電気主任技術者(許可主任技術者)になることができる。 ※事業主による申請が必要です。 |
第ニ種電気工事士免状取得者 |
【電気工事士としてできる作業】 【主任技術者】・免状取得後3年以上の実務経験を積むか認定電気工事従事者認定講習を受け、「認定電気工事従事者認定証」の交付を受けたのちに、自家用電気工作物のうち最大電力500kW未満の事業場にて電気主任技術者(許可主任技術者)になることができる。 |
資格未取得者 |
【できる作業】・「軽微な工事」に限って作業を行うことができる。 ※軽微な工事とは:保安上支障がないと認められる作業。例えば一部の器具にコード又はキャブタイヤケーブルを接続する工事や電気機器の端子に電線をネジ止めする工事、小型変圧器で降圧された電圧36V以下の配線工事、電線を支持、維持、保持する柱や暗渠等の設置・変更工事などが挙げられます。 |
---|
第一種電気工事士免状取得者 | 第ニ種電気工事士免状取得者 |
---|---|
筆記試験+技能試験に合格する。 |
筆記試験+技能試験に合格する。 |
第一種電気工事士免状取得者 |
筆記試験+技能試験に合格する。さらに、免状を取得するには3年以上の実務経験が必要(実務経験は受験の必須資格ではないが、実務経験が足りなければ合格しても免状は取得できない)。 |
第ニ種電気工事士免状取得者 |
筆記試験+技能試験に合格する。務経験はなくても資格の取得ができる。 |
---|
電気工事士の資格を取得することで、さまざまなメリットがあります。
第一種電気工事士 | 第二種電気工事士 | |
---|---|---|
仕事 |
第二種電気工事士よりも高度な電気工事に従事できることから電気工事士のなかでもより専門性の高い技術を身に着けることができる。 |
資格取得者にしかできない電気工事法で定められた業務に従事することができ、専門性の高い技術を身に着けることができる。 |
年収 |
高度な国家資格を保有していることから貴重な技術者としてあつかわれる。就職先によっては「資格手当」の付与対象となることもあり、資格を持っていない作業員や第二種電気工事士のみ保有している技術者と比べて年収が高くなることが期待できる。 |
国家資格を保有していることから貴重な技術者としてあつかわれる。 |
就職・転職 |
第一種電気工事士を保有しておくことで従事できる工事の幅も広がるため、第二種電気工事士のみ保有しているよりも必然的に転職先の幅が広がる。 |
電気工事士の資格を持ち実務経験を積んでいけば業界内の転職にはまず困らない。未経験から電気工事の仕事に転職を考えている人にとっては転職活動前に資格の取得ができると良いアピールにもなる。 |
第一種電気工事士 |
第二種電気工事士よりも高度な電気工事に従事できることから電気工事士のなかでもより専門性の高い技術を身に着けることができる。 |
高度な国家資格を保有していることから貴重な技術者としてあつかわれる。就職先によっては「資格手当」の付与対象となることもあり、資格を持っていない作業員や第二種電気工事士のみ保有している技術者と比べて年収が高くなることが期待できる。 |
第一種電気工事士を保有しておくことで従事できる工事の幅も広がるため、第二種電気工事士のみ保有しているよりも必然的に転職先の幅が広がる。 |
---|---|---|---|
第二種電気工事士 |
資格取得者にしかできない電気工事法で定められた業務に従事することができ、専門性の高い技術を身に着けることができる。 |
国家資格を保有していることから貴重な技術者としてあつかわれる。就職先によっては「資格手当」の付与対象となることもあり、資格を持っていない作業員と比べて年収が高くなることが期待できる。 |
電気工事士の資格を持ち実務経験を積んでいけば業界内の転職にはまず困らない。未経験から電気工事の仕事に転職を考えている人にとっては転職活動前に資格の取得ができると良いアピールにもなる。 |
各試験の直近の合格難易度は以下の通りです。
試験内容はどちらも筆記試験+技能試験で構成されており、合格率は一種で5~6割程度、二種で6~7割程度です。
第一種電気工事士 | 第二種電気工事士 | |||
---|---|---|---|---|
学科試験 | 技能試験 | 学科試験 | 技能試験 | |
令和元年度 |
54.1% |
64.7% |
65.9% |
65.3% |
令和2年度 |
52.0% |
64.1% |
62.1% |
72.4% |
令和3年度 |
53.5% |
67.0% |
59.2% |
72.8% |
令和4年度 |
58.2% |
62.7% |
56.0% |
72.6% |
令和5年度 |
61.6% |
60.6% |
59.4% |
*第二種電気工事士の合格率は上期と下期の計 参考:「電気技術者試験センター」
第一種電気工事士 |
直近5年の合格率49.5% |
直近5年の合格率64.5% |
第二種電気工事士 |
直近5年の合格率60.2% |
直近5年の合格率69.3% |
---|
個人差はありますが、合格するためのおおよその勉強時間は以下の通りです。
一種と二種で特に難易度が違うのが筆記試験。一種では、より多くの勉強時間が必要となります。
第一種電気工事士 | 第二種電気工事士 | |
---|---|---|
筆記試験 |
80~200時間 |
30~80時間 |
技能試験 |
20時間~ |
20時間~ |
第一種電気工事士 |
80〜200時間 |
20時間~ |
---|---|---|
第二種電気工事士 |
30〜80時間 |
20時間~ |
令和6年度の電気工事士資格試験のスケジュールは以下の通りです。
第一種電気工事士 | 第二種電気工事士 | ||||
---|---|---|---|---|---|
上期 | 下期 | 上期 | 下期 | ||
学科試験 | CBT方式 実施日※ |
4月1日(月) ~ |
9月2日(月) ~ |
4月22日(月) ~ |
9月20日(金) ~ |
筆記方式 実施日 |
10月6日(日) |
5月26日(日) |
10月27日(日) |
||
技能試験 実施日 |
7月6日(土) |
11月24日(日) |
7月20日(土) |
12月14日(土) |
|
受験申込受付期間 (CBT方式・筆記方式・技能試験共に同一) |
2月9日(金) ~ |
7月29日(月) ~ |
3月18日(月) ~ |
8月19日(月) ~ |
※CBT方式試験を選択した場合、紙で試験を受けるのではなくパソコンで試験を受けることとなります。
所定の期間内に受験場所、試験時間を選択することが可能です。
※申込みに関する注意:
第一種電気工事士 | |
---|---|
CBT方式 実施日 |
8月24日(木)~9月10 日(日) |
筆記方式 実施日 |
10月1日(日) |
技能試験 実施日 |
12月10日(日) |
受験申込 受付期間 |
6月19日(月) ~ 7月6日(木) |
第二種電気工事士 上期試験 | |
CBT方式 実施日 |
4月24日(月)~5月11日(木) |
筆記方式 実施日 |
5月28日(日) |
技能試験 実施日 |
技能-1 7月22日(土) |
受験申込 受付期間 |
3月20日(月) 〜 4月6日(木) |
第二種電気工事士 下期試験 | |
CBT方式 実施日 |
9月25日(月)~10月12日(木) |
筆記方式 実施日 |
10月29日(日) |
技能試験 実施日 |
技能-1 12月23日(土) |
受験申込 受付期間 |
8月21日(月) 〜 9月7日(木) |
※【受験申込受付期間】
インターネットによる申込は初日10時から最終日の17時まで。
郵便による申込みは最終日の消印有効となります。
※【CBT方式試験】
CBT方式試験を選択した場合、紙で試験を受けるのではなくパソコンで試験を受けることとなります。所定の期間内に受験場所、試験時間を選択することが可能です。
直近5年の合格率は以下の通りです。
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | |
---|---|---|---|---|---|
受験者数 | 37,610 | 30,520 | 40,244 | 37,247 | 33,035 |
合格者数 | 20,350 | 15,876 | 21,542 | 21,686 | 20,361 |
合格率 | 54% | 52% | 54% | 58% | 62% |
※右にスクロールしてください→
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | |
---|---|---|---|---|---|
受験者数 | 23,816 | 21,162 | 25,751 | 26,578 | 26,143 |
合格者数 | 15,410 | 13,558 | 17,260 | 16,672 | 15,834 |
合格率 | 65% | 64% | 67% | 63% | 61% |
※右にスクロールしてください→
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
上期 | 下期 | 上期 | 下期 | 上期 | 下期 | 上期 | 下期 | 上期 | 下期 | |
受験者数 |
75,066 |
47,200 |
- |
104,883 |
86,418 |
70,135 |
78,634 |
66,454 |
70,414 |
63,611 |
合格者数 |
53,026 |
27,599 |
- |
65,114 |
52,176 |
40,464 |
45,734 |
35,445 |
42,187 |
37,468 |
合格率 |
71% |
58% |
- |
62% |
60% |
58% |
58% |
53% |
60% |
59% |
※右にスクロールしてください→
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
上期 | 下期 | 上期 | 下期 | 上期 | 下期 | 上期 | 下期 | 上期 | 下期 | |
受験者数 |
58,699 |
41,680 |
6,884 |
66,113 |
64,443 |
51,833 |
53,558 |
44,101 |
49,547 |
- |
合格者数 |
39,585 |
25,935 |
4,666 |
48,202 |
47,841 |
36,843 |
39,771 |
31,117 |
36,250 |
- |
合格率 |
67% |
62% |
68% |
73% |
74% |
71% |
74% |
71% |
73% |
- |
※右にスクロールしてください→
受験の申し込みは、インターネットまたは郵便の2パターンで行うことができます。 ※原則、インターネット申し込みです。 ※郵送での団体申し込みはできないため団体受験の場合はインターネット申し込みをご利用ください。
インターネットでの申込方法
※決済は、クレジットカード決済コンビニエンスストア決済、ペイジー決済、銀行口座振込の4パターンから選択できます。使用できるカードは、国内で発行されたVISA、MasterCard、Dinersの3種類。利用できるコンビニは、セブン-イレブン/ローソン/ファミリーマート/ミニストップ/デイリーヤマザキ/セイコーマートです。
郵便での申込方法
※下記いずれかの方法で入手してください。
1・2級電気工事施工管理技士技術検定制度は、建設業法第27条に基づき、国土交通大臣指定機関が実施する国家試験です。
電気工事施工管理技士は、電気工事現場で施工管理をすることが主な役割です。『仕事をする作業員や現場の安全管理』『現場の品質管理』『工事の進捗管理』等を行います。電気工事に携わる方でしたら、【職場でキャリアアップするため・給料UPを狙うため・転職で有利になるようにするため】というような理由から、電気工事施工管理技士の資格取得にチャレンジされる方も多いことでしょう。
1級電気工事施工管理技士 | 2級電気工事施工管理技士 | |
---|---|---|
資格取得のメリット |
一般建設業または特定建設業*で専任技術者の職につくことができる。 |
一般建設業の営業所で専任技術者の職につくことができる。 |
受験資格 |
学歴・保有資格に応じて所定の実務経験を積んだもの |
|
仕事内容 |
一般建設業または特定建設業の現場において工程管理・原価管理・品質管理・安全管理など現場スケジュールを滞りなく進めるための各種管理業務を行う。 |
一般建設業の現場において工程管理・原価管理・品質管理・安全管理など現場スケジュールを滞りなく進めるための各種管理業務を行う。 |
試験スケジュール |
年1回(第一次検定6月ごろ・第二次検定10月ごろ) |
年2回(第一次検定6月・11月ごろ・第二次検定11月ごろ) |
試験内容 |
第一次検定・第二次検定 |
|
合格率 |
一次38~57%程度 |
一次56~63%程度 |
1級電気工事施工管理技士 | ||
---|---|---|
資格取得のメリット |
一般建設業または特定建設業*で専任技術者の職につくことができる。 |
|
受験資格 |
学歴・保有資格に応じて所定の実務経験を積んだもの |
|
仕事内容 |
一般建設業または特定建設業の現場において工程管理・原価管理・品質管理・安全管理など現場スケジュールを滞りなく進めるための各種管理業務を行う。 |
|
試験スケジュール |
年1回(第一次検定6月ごろ・第二次検定10月ごろ) |
|
試験内容 |
第一次検定・第二次検定 |
|
合格率 |
一次38~57%程度 |
|
2級電気工事施工管理技士 | ||
資格取得のメリット |
一般建設業の営業所で専任技術者の職につくことができる。 |
|
受験資格 |
学歴・保有資格に応じて所定の実務経験を積んだもの |
|
仕事内容 |
一般建設業の現場において工程管理・原価管理・品質管理・安全管理など現場スケジュールを滞りなく進めるための各種管理業務を行う。 |
|
試験スケジュール |
年2回(第一次検定6月ごろ・第二次検定10月ごろ) |
|
試験内容 |
第一次検定・第二次検定 |
|
合格率 |
一次56~63%程度 |
電験三種とは「第三種電気主任技術者試験」の略称です。
資格を有することで事業用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安の監督を行う「電気主任技術者」の仕事に従事できます。
第三種電気主任技術者 | |
---|---|
資格取得のメリット |
建物の受変電設備や電気設備の保守・管理業務の職につくことができる。 |
受験資格 |
誰でも受験できる(認定取得の場合所定の学歴・実務経験が必要) |
仕事内容 |
工場やビル・商業施設など、電圧5万ボルト未満の電気工作物の工事や、維持および運用の保安の監督業務を行う。 |
試験スケジュール |
年2回 上期:CBT方式 7月頃、筆記方式8月頃 下期:CBT方式 2月頃、筆記方式3月頃 |
試験内容 |
筆記試験(理論、電力、機械、法規の4科目すべてに合格すれば資格取得) |
合格率 |
全科目合格率*8%~10%、科目合格率*26~32% |
資格取得を目指す方向けに、無料で過去問クイズを公開しています!ぜひ勉強にお役立てください。
電気の資格に関する記事コンテンツを多数公開しています!
「電気工事士の資格・試験」の記事
【第二種電気工事士とは】できることは?仕事内容・メリット・試験内容を解説!
|
第一種電気工事士ができることは?仕事内容・試験概要・取得するメリットを解説
|
第二種電気工事士合格後の免状交付手続きを詳しく解説!申請期限や窓口情報まとめ
|
【実はすごい】第一種電気工事士の合格率は約56%!難易度を他資格と比較して解説
|
「電気主任技術者(電験)」の記事
【2024年度】電験三種の合格発表はいつ?結果の見方と免状交付の流れも解説
|
電験三種の免除条件は2つ!認定校の確認方法と必要な実務経験についても解説
|
電験三種 科目合格制度の有効期限や確認方法を徹底解説!受験のおすすめ順番も紹介
|
電験三種の公式まとめ「これだけ」覚えて賢く合格!
|