【2024年最新】電験三種の免状取得条件と交付申請の方法を解説
電気主任技術者(電験)最終更新日:
電験三種は、「電験三種の試験に合格し、電気技術者試験センターに免状交付手続きを行う」または「認定校を卒業後、実務経験を積み、最寄りの産業保安部に免状交付手続きを行う」ことで免状を取得できます。
この記事では、電験三種の免状取得条件・申請方法を中心に、電験三種の免状交付に関する情報について解説します。
「電験三種の試験に合格した」「認定校を卒業後に実務経験を積むことができた」という方は、本記事の「電験三種の免状を取得するための2つの条件」と「電験三種の免状交付申請手続きの方法【パターン別】」を参考に、免状交付手続きを行ってみてください。
電験三種の免状を取得するための2つの条件
電験三種の免状を取得する方法は以下の2パターンです。
いずれかをクリアし、申請を行うことで電験三種の免状を取得できます。
①電験三種の試験に合格する
電験三種の免状を取得する方法の1つ目は、「電験三種の試験に合格すること」です。
電験三種の試験では以下の4科目が出題されます。電験三種の免状を取得するためには、4科目すべてに合格する必要があるため注意してください。
■電験三種の試験内容
試験科目 | 出題範囲 |
---|---|
理論 | 電気理論、電子理論、電気計測、および電子計測に関するもの |
電力 | 発電所・変電所の設計および運転、送電線路(屋内配線を含む)の設計および運用、並びに電気材料に関するもの |
機械 | 電気機器・パワーエレクトロニクス・電動機応用・照明・電熱・電気化学・電気加工・自動制御・メカトロニクス並びに電力システムに関する情報伝送および処理に関するもの |
法規 | 電気法規(保安に関するものに限る)および電気施設管理に関するもの |
参考:第三種電気主任技術者試験(一般財団法人 電気技術者試験センター)
電験三種の試験に合格した場合の申請方法は、本記事内の「試験合格者」の申請方法で解説しています。
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②認定校を卒業し実務経験を積む
電験三種の免状を取得する方法の2つ目は、「認定校を卒業し、必要な実務経験を積んで申請すること」です。(「認定取得(免除制度)」のこと)
認定校の一覧と必要な実務経験の内容は「電験三種の認定取得(免除制度)の条件と申請方法【必要書類と申請先も解説】」をご確認ください。
試験を受ける必要がないため、少ない労力で免状を取得することが可能です。
電験三種の免状交付申請手続きの方法【パターン別】
パターン別に電験三種の免状交付申請手続きの方法を解説します。
①「試験合格者」の申請方法
「電験三種の試験に合格し、電験三種の免状を取得する場合」は、以下の書類を「電気技術者試験センター」に提出してください。
■必要書類
- 主任技術者免状交付申請書
- 試験結果通知書
- 振替払込受付証明書
- 戸籍抄本または本籍記載の住民票の写し(免状申請前6ヶ月以内に発行されたもの)
①〜③の資料は電気技術者試験センターから試験合格者宛に送付されます。
その際に「申請要領」および「交付手数料払込についての注意事項」が同封されています。
記載されている注意事項に従って、必要書類の提出および交付手数料(2,350円)の支払いを行ってください。
不明な点があれば、電気技術者試験センターにご確認ください。(03-3552-7651 ※平日9時~12時、13時~17時15分)
②「認定校卒業者」の申請方法
「認定校を卒業して実務経験を積み、電験三種を認定取得(免除制度)する場合」は、以下の書類を「お住まいの地域の産業保安部電力安全課」に提出してください。
■必要書類
- 主任技術者免状交付申請書(収入印紙 6,600円分の貼付要)
- 卒業証明書
- 単位取得証明書
- 実務経歴証明書
- 戸籍の抄本又は住民票等
- 免状送付用宛先用紙
認定取得の詳しい手続き方法は、「電験三種の認定取得(免除制度)の条件と申請方法【必要書類と申請先も解説】」で解説しています。
電験三種の免状交付に関する注意点
電験三種の免状交付に関して、知っておくべき注意点を解説します。
免状交付申請後、免状が届くのは約2ヶ月後
電験三種の免状交付申請後、免状が届くのは約2ヶ月後です。
申請された順番に処理されるため、早く免状が欲しい人は、早めに免状交付申請書を提出しましょう。
また、書類の不備があるとそれだけ免状交付日が遅くなります。
「申請要領」および「交付手数料払込についての注意事項」をしっかり読んで申請書の提出を行うようにしましょう。
申請書は簡易書留等の記録が残る郵便で送付する
電験三種の免状交付申請書類は、簡易書留などの「記録が残る郵便」での送付が推奨されています。
免状交付申請書類は個人情報を含む大切な書類です。
配達状況を確認できるように、必ず簡易書留などの「記録が残る郵便」で送付するようにしましょう。
試験結果通知書・申請書類を紛失した際の対応
試験結果通知書・申請書類を紛失した際は、書面による再発行の申請が必要となります。
電気技術者試験センターHP内の各種証明書等の発行および再発行から、「電気主任技術者試験結果通知書再発行申込書」をダウンロードして電気技術者試験センターに提出してください。
電験三種の免状取得後のために知っておくべきこと
電験三種の免状取得後のために知っておくべきことを解説します。
電験三種には免状の有効期限はなく、更新・講習は不要
電験三種には免状の有効期限はなく、更新手続きは不要です。
また、定期的な講習の受講義務もありません。
免状を紛失した場合の再発行手続き
電験三種の免状を紛失した場合は、再発行手続きが必要になります。
再発行手続きは最寄りの産業保安監督部で行ってください。
各産業保安監督部ごとの管轄地域と、再発行手続き方法に関するページは下表を参考にしてください。
■申請先一覧
管轄地域 | 申請先 |
---|---|
北海道 | 北海道産業保安監督部電力安全課 |
東北(詳細) | 関東東北産業保安監督部東北支部電力安全課 |
関東(詳細) | 関東東北産業保安監督部電力安全課 |
東海(詳細) | 中部近畿産業保安監督部電力安全課 |
北陸(詳細) | 中部近畿産業保安監督部北陸産業保安監督署 |
近畿(詳細) | 中部近畿産業保安監督部近畿支部電力安全課 |
中国(詳細) | 中国四国産業保安監督部電力安全課 |
四国(詳細) | 中国四国産業保安監督部四国支部電力安全課 |
九州 | 九州産業保安監督部電力安全課 |
沖縄 | 那覇産業保安監督事務所保安監督課 |
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---|---|
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よくある質問
電験三種の免状に関するよくある質問をまとめました。
電験三種の免状取得に実務経験は必要?
電験三種の免状取得に、実務経験は必要ありません。
電験三種の試験はだれでも受けられるため、試験に合格さえすれば実務経験がなくても免状を取得できます。
上記とは別に、認定校を卒業して実務経験を積むことで、試験を受けずに電験三種の免状を取得できる「認定取得制度(免除制度)」もあります。
電験三種の免状はカードですか?免状のサイズを教えてください
電験三種の免状は、カードではなくA4サイズの紙です。
紛失したり、破損しないように大切に保管しましょう。
電験三種の合格通知書はいつ届きますか?
電験三種の合格通知書は、試験日の約1ヶ月半後に発送されるため、2ヶ月以内には自宅に到着するはずです。
電験三種には免状申請の期限はありますか?
電験三種には、免状申請期限はありません。
ただ、時間が経てば経つほど、合格通知書を紛失するリスクが高くなるため、なるべく早めに免状交付申請を行うようにしましょう。
まとめ
この記事では以下について解説しました。
電験三種には免状交付の申請期限はありませんが、時間が経てば経つほど合格通知書を紛失するリスクが高まります。
合格通知書を紛失すると再発行手続きが必要となり、免状交付までの時間が伸びてしまうため、本記事の「電験三種の免状を取得するための2つの条件」と「電験三種の免状交付申請手続きの方法【パターン別】」を参考に、早めに免状交付手続きを行いましょう。
執筆者・監修者
工事士.com 編集部
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