▼用語詳細(電気工事用語集)
風力発電
(フウリョクハツデン)
風が吹くことにより発生するエネルギーをプロペラなどに伝達させ、風車を回転させることで起電力を生み出し、発電する方式の1つです。

風の力だけを利用し、化石燃料などを使用しないため、クリーンエネルギーの1つとされています。

風車の形状により、下記などの種類に分類される。
◎プロペラ型
◎サボニウス型
◎ダリウス型
◎オランダ型

最も発電効率が高く安定した電力供給が可能な「プロペラ型」が大規模発電設備として広く普及しています。

「サボニウス型」も太陽光発電設備と一体化した「ハイブリッド照明器具」として販売されており、発電量は少ないのですが、騒音や振動が小さいというメリットがあり、主に環境啓発用として普及しています。

欠点もいくつかあり、主に下記の内容があげられる。
◎発電量を風速に完全に依存しているため、安定性にかける。
 一般的に、年間7.5m/s程度の強い風が定常的に吹く環境でなければ、発電量の確保が困難で、経済性に劣るとされています。
 安定した電圧・周波数を得ることが困難なため、風力発電のみを発電設備として運用する場合は、蓄電池に発電した電力を貯蔵し、出力することが原則となります。

◎台風や著しく強い風が吹くと破損することがあり、保護装置の検討が必要となる。
 もちろん風が強いほど大きな発電量を得ることができるが、風速20m/sを超える風が吹いた場合、プロペラが過負荷により破損してしまいます。
 強すぎる風に対しては、回転を抑制するなど保護装置の検討が不可欠です。

◎公害や騒音問題。
 本来環境に優しいはずの風力発電によって、自然破壊を引き起こしているという意見もあるのが現状になっています。
 その中の1つが「バードストライク」と呼ばれるもので、高速で回転する風車に野鳥が接触してしまう現象である。
また、プロペラ型の風力発電が引き起こす回転騒音による訴訟問題など、発電設備としてクリアしなければいけない課題は多くあります。

採用には周辺地区への環境被害が発生しないか十分な検討を要する。

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