▼用語詳細(電気工事用語集)
根枷
(ネカセ)
根枷とは、電柱の転倒や沈下、傾斜を防ぐため、電柱や支線の地中部分に取り付ける支持材のこと。

鋼管やコンクリート柱を敷設する場合、風圧や地震、電線張力によって倒れることを防止するため、所定の根入れ深さを確保しなければいけません。

電気設備技術基準では、全長16m以下の鉄柱や鉄筋コンクリート柱における規定として、全長が15m以下の場合は根入れ深さを全長の1/6以上、全長が15mを超える場合は2.5m以上の根入れを行うことで、傾斜や倒壊を防止することを規定している。
全長がさらに長くなる場合、根入れ深さはより深くなります。

さらに、水田など地盤が軟弱な場所では、上記根入れ深さを確保するとともに、堅牢な「根枷(根かせ)」を施すことが定められています。

敷地が広ければ電柱から支線を張って、電柱に掛かる張力に抵抗するよう施工可能だが、敷地が狭い場合には電柱そのものに根枷をあてがって固定するものがあります。

電柱そのものに根枷をあてがって固定する方式の場合、張力や揺れによって倒れることが予測される方向に根枷を入れることで、傾斜に対して抵抗し、土中に根枷が食い込むことで支柱の倒れを防止します。

根枷は電柱の土中埋設部に結束し、根枷上部が土中30cm以下に埋設されるように計画すること。
支線や支柱の引張荷重に耐えるよう、根枷強度を選定しなければいけません。
根枷サイズは0.7m、1.0m、1.2mといった複数のラインナップがあり、固定するポール長さや径にあわせて選定します。