▼用語詳細(電気工事用語集)
カットアウト
(カットアウト)
カットアウトとは、磁気製のケースにヒューズを内蔵した小型開閉装置のこと。配電系統にある柱上変圧器や、小規模な変圧器の開閉用・単体保護用として、高圧カットアウト(PCS:Primary Cutout Switchの略称。単線結線図などではPCSと記載される。)が広く利用されています。変圧器保護用として300kVAまで、高圧進相コンデンサ保護用として50kvarまで使用可能です。

開閉寿命は比較的短く、小規模施設での利用に限られています。約100回の開閉を繰り返すことで寿命となるため、多頻度開閉には適していないので、常に電力が供給され続けている電路へ設置すると良い。

耐候性を持つので、屋内だけでなく屋外でも使用可能です。屋内仕様と屋外仕様があるので、設置する環境により、適合した機種を選定しなければいけません。落雷の多い地域では、雷撃に対する放電耐量の高い製品(例えば、ZnO素子付きと呼ばれる製品。)を選定するのが良い。塩害の発生する地域では塩害対策品(例えば、耐塩中間碍子仕様など。)を選定する必要があります。

また遮断器としての機能は持っていないため、短絡等で発生した大きな事故電流を遮断する性能はない。変圧器の一次側開閉器として利用する場合は、限流ヒューズを高圧カットアウトに組込み、ヒューズの溶断により短絡保護を行わなければいけません。