▼用語詳細(電気工事用語集)
規約電流
(キヤクデンリュウ)
規約電流とは、低圧誘導電動機の保護計算を行う場合に用いる全負荷電流値のこと。
設計時に配線(ケーブルサイズ)・遮断器を選定するうえで算定に用いるために定めています。

※ 全負荷電流値:モータの100%出力時の入力電流値(ある入力端子に流れ込む電流の値)のこと。
定格電流値とも呼ばれています。電動機は始動時に全負荷電流(定格電流)の3~6倍の電流(始動電流)が流れます。全負荷電流値を知ることで、電動機に使用する配線用遮断器やケーブルサイズが選定できるようになります。

全負荷電流値は、メーカーの測定値が入手できればより確実な保護計算が可能です。不明な場合は、内線規程に定められた「規約電流」を使用しても良いとされています。200V・400Vの誘導電動機において、その出力ごとにアンペア数が定められているため、電線サイズや配線用遮断器のサイズ選定が可能になります。

規約電流を使用することで、「汎用電動機」として設計を行えるが、メーカーが全負荷電流値を提示している電動機や、エアコンなどインバーターなどを搭載した電動機を対象とする場合、規約電流による計算はできないので注意が必要です。