▼用語詳細(電気工事用語集)
自動力率調整器
(ジドウリキリツチョウセイキ)
自動力率調整器とは、負荷の変動による総合力率を自動的に調整する装置のこと。コンデンサバンクの一次側に設置されている電磁接触器を開閉し、力率を調整します。

※コンデンサバンクとは、コンデンサーをいくつも並列につないだもの。ある程度の電力を蓄えておいて、1度に沢山の電流を供給します。電源断等の時に、機能の保護システムが起動するまでの間、最低限の維持電流を供給する目的でも使用されます。

需要家における力率は、営業時(稼働時)には数多くの電気機器が運転しているため低く、夜間や深夜は負荷が運転していないため高くなる傾向にあります。夜間や深夜に進相コンデンサが投入されたままになっていると、力率が1を大きく超えて進み、異常電圧になるおそれがあります。力率が改善されると線路電流を減少し、電線中や変圧器巻線中の抵抗による電力損失が減少します。

不具合を防止するため、力率を自動的に調整するためのシステムとして、受変電設備に内蔵されます。力率が改善されると線路電流が減少し、変圧器容量や電線に余裕ができます。このため設備の増設などをすることなく負荷の増設が可能になります。電気設備を有効利用するために使用されます。