▼用語詳細(電気工事用語集)
シーリングフィッチング
(シーリングフィッチング)
シーリングフィッチングとは、電気材料の1つ。
防爆工事において、ボックスと電線管の隙間を塞ぎ、空気の流入を遮断するために使用されます。

防爆対応が必要な場所に対する電線敷設では、電線管路内部を伝わり爆発性ガスの流出や粉塵侵入などの恐れがあるため、シーリングフィッチングを隔壁の片方側に設け、爆発性ガスの侵入を食い止めることが主な用途となります。

54以上の電線管の場合、隔壁の貫通部だけでなく、電線管の管路長が15mを超える場合は15m以下ごとに1箇所、分電盤やプルボックスなどは45cm以内の近接場所にシーリングフィッチングを設けます。

施工方法として、シーリングダムで配管内部にコンバウンドが流出しないよう堰き止めを構築し、シーリングコンバウンドを充填(ものを詰めて塞ぐこと)し密栓します。
水を加えて撹拌(カクハン※かき混ぜること)すると流動性を持つため、簡易に配管を充填することが可能となります。
常温で30分ほど放置することで、硬化が始まります。

形にも様々あり、注入口の位置が固定されている「縦形」や、注入口の位置を変えることができる「自在形」が一般的に用いられる。
電線管のサイズに合わせて選定する必要があり、予備径16mm~104mmまでラインナップがあります。


防爆機能のほか、水分侵入と排出を兼ねた性能を持つ「ドレンフィッチング」と呼ばれる製品もあり、フィッチング部分に下向きのドレンコックが設けられており、ここから侵入水を排出できる仕様になっている。