▼用語詳細(電気工事用語集)
倍率器
(バイリツキ)
倍率器とは、直流電圧計の測定範囲を拡大させるために使用する抵抗器のこと。抵抗に直列に繋ぐと、電圧が分圧される原理を利用しています。本来電圧計が持っている最大目盛よりも大きな電圧を測定したい際に主に使用されます。例えば、可動コイル形計器を電圧計として使用する場合など。電圧計の内部抵抗と倍率器を組み合わせることで、電圧計の内部抵抗にかかる電圧を低く抑え、最大目盛りよりも大きな電圧を測定できるようにしている。

例えば、200Vまで測定したい場合。接続した電圧計では100Vまでしか測定できない場合に、倍率器(抵抗器)を電圧計と直列に繋ぐことで200Vまで測定できるようにします。測定した数値は、倍率器の倍率による読み替えを行います。

倍率器を設ける方法はいくつかあり、1つは外付けで設ける方法。その他、電圧計の内部に組み込み搭載し、電圧測定レンジを可変させて、様々な電圧を測定できるように工夫されている製品もあるので、それを設ける方法もあります。

注意しなければいけない点が1つ。倍率器は直流用機器の1つであるということ。交流では使用できないので、交流電圧の測定範囲を拡大したい場合は、「計器用変圧器」を使用しなければなりません。