▼用語詳細(電気工事用語集)
漏洩電流
(ロウエイデンリュウ)
漏洩電流とは、電路以外に流れる電流のことを言います。

絶縁体の内部や表面を通じ、線間や大地間に流出する電流であり、通信機器は半導体機器のノイズの原因となったり、人体をかすれば感電を引き起こすため、漏洩電流は小さく抑えなければならない。

電路の健全性を保つためには、大地に流れる電流を限りなく小さくすることが求められます。
低圧電路においては、常に大地に流れる漏洩電流を「1mA以下」に保つことが電気設備技術基準によって想定されています。

これは、漏洩によって発生する火災や感電に対する保護を定めており、電路の絶縁性能が損傷や経年劣化によって低下すれば、漏洩電流はさらに大きくなります。

電路は原則として絶縁されていなければならないが、電路の損傷や経年劣化により絶縁性能が悪くなり、経年とともに漏電が大きくなっていくことがあるため、絶縁抵抗測定などを定期的に行い、電路の絶縁性能を確認しなければいけません。

漏洩電流は、30mAを超過すると危険であり、感電電流が100mAを超過するようなことがあれば、心室細動など重篤な被害を引き起こすため、人体や家畜などを漏電による感電から保護するために、15~30mAの高速形の漏電遮断器が設けられます。

半導体回路や通信回路においては、大きな漏洩電流が常時発生することがあります。

通信機器などの半導体機器では、ノイズフィルターを設けてノイズを大地に流すことで機器の安定稼働を図る設計が多々行われているが、これによって発生する電流は、地絡とは違い、機能を目的とする漏洩電流である。