▼用語詳細(電気工事用語集)
つめ付きヒューズ
(ツメツキヒューズ)
つめ付きヒューズとは、主に低圧の電路において、定格以上の電流が流れた場合に溶断することで、電路を保護するヒューズの1つです。

過熱すると溶ける部分は「可溶体(鉛やスズ、亜鉛の合金)」と呼ばれる。
その先端に「つめ」が付いており、スイッチなどに取り付けて使用し、主に250V以下の低圧電路で使用することになります。

つめ付きヒューズをナイフスイッチやカットアウトスイッチなどに内蔵し、過電流が流れた場合にヒューズが溶断することで、電気回路が保護できる仕組みとなっており、配線用遮断器で保護しているのと同じ効果が得られます。

カットアウトスイッチにあっては、街路灯用の開閉器などの過電流保護にも利用されます。
ヒューズは一度溶断してしまうと再利用することはできないため、過電流が繰り返し発生するような場合は、遮断器を使用するのが望ましい。

過負荷によって溶断する場合と、短絡によって溶断する場合では、ヒューズの切れ方が違うのが特徴です。

負荷を接続しすぎたり、電気抵抗が増大することで発生する「過負荷」によるヒューズ溶断では、ヒューズの可溶体が一部残存することが多く、対して「短絡」によってヒューズが溶断すると、可溶体はほとんど残らず、端子部分に黒ずんだ汚れが付着する。

ヒューズ溶断の事故では、ヒューズの切れ方を目視点検することで、過負荷によるか、短絡によるか判断可能です。