▼用語詳細(電気工事用語集)
母線
(ボセン)
母線とは、受変電設備の主回路になる導体のこと。発電所・変電所内で、電源から生じるすべての電流を受け、また外線に分電する線のことを言います。

高圧受電の需要家においては、変圧器二次側から配電用遮断器に至るまでの電線路を母線とし、配電用遮断器から分電盤までの電線路は幹線して区別されています。母線に使用されるのは、大容量の電力を負担できる銅帯やバスダクトがほとんどで、1,000~2,000Aを超える大電流を流すこともあります。

母線は発電機や変圧器が接続されている中枢部分となるため、母線そのものを点検するためには、施設全体を停電させなければいけません。大規模施設の受変電設備において停電範囲を限定したい場合は、母線連絡遮断器を設けるとよい。停電範囲を限定しつつ母線の点検が可能となるように計画することが望まれます。

母線連絡遮断器を設ける場合、1台のみ設置することはほとんどありません。1台のみでは、母線連絡遮断器本体の点検をする際に全停電をしなければいけないので、遮断器本体の点検をするために、交互停電ができるように2台直列で設けるのが一般的です。

なお、小規模需要家であれば、母線連絡遮断器を設けるのは、コストに見合わないため、点検の場合は、全停電するのが通常です。